空き家の放置するとどうなる?空き家を放置するリスクやデメリット
空き家を放置するリスク1・家の資産価値が下がる
空き家を放置するリスクで一番に挙げられるのは、家の資産価値が下がることです。
家の価値はどんなに大きく立派な家であったとしても年数が経てば経つほど下がっていってしまうのです。
国によって定められた建物の耐用年数は ・木造戸建て住宅では22年 ・鉄筋コンクリートなどのマンションでは47年 とされています。
そのため一般的な家であると築22年以上経った家の価値はとても低く売却するにしても建物には値段が付かないという場合も多くあります。
なので築年数が浅い家であっても理由があって空き家になってしまい放置してしまうと日に日にその家の資産価値は下がっていってしまいます。
築年数がだいぶ経ってしまっている家であっても格安であれば買ってくれる人がいる可能性もあります。
空き家で放置してしまうぐらいであれば、少しでも早めに手放すことを考えるのが得策でしょう。
空き家を放置するリスク2・庭の木などに害虫が発生する
空き家を放置すると庭の木などの植物に害虫が発生してしまうというリスクもあります。
一軒家となると、庭がついている家が多いでしょう。 空き家となってしまうともちろん庭は荒れていってしまいます。
庭なんてないから大丈夫と考えていても植物というのは非常に生命力、繁殖力が高いものが多く、少しでも土がある所にはすぐ草が生えてきます。
例えばコンクリートの割れ目や基礎の隙間など思いもよらない所であっても植物は生えてくるのです。
そしてそれが年月が経つと手に負えない見るに絶えない状態になってしまいます。
また、植物があればもちろんそれによって蚊や毛虫などの害虫もよってきます。
外に害虫が増えていけばもちろん家の中に入っていくリスクも上がってきます。
空き家であると家の中に害虫が入ったとしても人がいないので害虫は駆除されることもなく増える一方であり、自分たちでは手のつけられない状態になることも考えられるでしょう。
空き家を放置するリスク3・倒壊のリスクが高まる
空き家というのは誰も管理する人がいないことが多いため家の倒壊のリスクが高まることもあります。
家というのは常に劣化していくものです。 家に住んでいる人がいればその劣化などの異常な状態に気付くことができ対応を早い段階でとることができます。
例えば雨漏れであったり、ガラスの割れなど様々なことが考えられます。
このような状態になると家の劣化は極端に早くなります。 このような異常がない場合であったとしても、空き家であると換気などがされず湿気が溜まってしまっていることも多いです。
湿気というのは家の劣化を早める原因であり、木の腐敗やカビの原因になります。
劣化が早まること、それに加えてそのような異常になかなか気付かれないため倒壊の可能性は普通に住まれている家と比べるととても高くなってしまうのです。
空き家を放置するリスク4・被災(台風や地震など)のリスクが高まる
空き家は上記のように異常な状態になっているにもかかわらず直されずに放置されていることにより台風や地震などの災害で被災するリスクも高くなってしまいます。
例えば台風により屋根が飛んでしまったり、少しの地震で建物が歪んでしまったりなど普通に住まれている家でもあり得ることですが管理されてない空き家であるとその可能性は各段に上がってきます。
大きな台風がくると分かっていればガラスが割れないように保護したりする家庭も多いですが、そのようなちょっとしたことも空き家であるとなにも対策されないことが多いのです。
地震であっても家具が固定されてなく倒れたり、湿気で傷んだ壁がはがれてしまったりする可能性が高いと言えるでしょう。
空き家を放置するリスク5・近隣からのクレームや損害賠償のリスクが高まる
空き家は上記で書いたような問題から近所の家の迷惑になりクレームをうけたり、時には損害賠償を請求されるリスクも高くなります。
・自分が所有する空き家に害虫が発生してその害虫が近隣の家にまでいきクレームをいれらる ・自分が所有する空き家が倒壊し誰かに怪我を負わせてしまい損害賠償を請求される などなど近隣の人や近くを通った人に迷惑が掛かってしまうことは多いに考えられます。
そのような場合、もちろん空き家の持ち主は対応しなければいけませんし損害を与えてしまった場合には賠償責任を負うことになります。
空き家を所持していることは様々な可能性を考えてしっかりと維持、管理していなければ取り返しのつかない自体になってしまうこともあるのです。
空き家を放置するリスク6・固定資産税を払い続ける(維持費がかかる)
空き家であったとしても家を所持していれば固定資産税などの維持費はかかってしまいます。
固定資産税はもちろん払わずにはいられません。
その他の維持費としては水道や電気が通っていれば使わなくても基本料はかかります。
また地震保険、火災保険などの各種保険代なども掛かってきます。
どうせ住んでいないから水道や電気は解約してしまえばいいし、住んでないから保険も書けなくて良いと考えている人も多いでしょう。
水道や電気は良いとしても保険をかけない場合のリスクは非常に高いです。
上記で書いたように近隣住民などへの損害が生じてしまった場合には保険に入っていない場合には全額自己負担になってしまうことを考えること少額であっても保険への加入はしておくべきだと考えられます。
また壊れた箇所の修繕費なども場合によっては掛かってくるでしょう。
このようにいくら住んでいなくても様々な費用がかかってしまうのです。
空き家を放置するリスク7・近隣の治安の悪化を招くリスク
空き家があることによって近隣の治安が悪化してしまったということも現実にあり得ます。
その理由としては、空き家は荒れていることが多く荒れているものはより荒らすことに抵抗が少ないという人間の心理があり落書きをされたり、ガラスが割られたりなどのいたずらや犯罪の被害に合うことが多くなり、その近くの家までも標的にされてしますこともあり最終的にはその地域全体の治安の悪化に繋がることもあるのです。
その他にも空き家だからとホームレスが住んでいた例もありますし、空き巣に入られる、放火されるなどなど空き家であることによって事件に繋がってしまった例が数多くあるのです。
このようなことが実際に起こっている点から地域全体の悪化に直接、結果的に繋がっていることは多いに考えられるのです。
空き家を放置するリスク8・近隣の住宅の資産価値を下げてしまうリスクがある
上記のように空き家の近隣の治安が悪くなってしまったり空き家自体が荒れてしまっていたりすると近隣の住宅なども資産価値が下がってしまう場合もあります。
その理由としては新しく家や土地を購入しようとしている人がいる場合、治安が悪い所をわざわざ購入しませんよね?
同じように空き家になってしまっていて荒れてしまっている家がある場合その近くも購入は躊躇されることが多いです。
上記のような理由から空き家の近くの土地や家を売ろうとしてもなかなか買い手が見つからずに価格を下げなければ買い手が見つからないということが考えられます。
結果的に空き家の資産価値だけではなく近隣の住宅や土地の資産価値を下げてしまうというリスクも出てきてしまうのです。
空き家を放置するリスク9・火災保険の対象外となるケースが多い
意外と知られていないのが空き家は火災保険の対象外となるケースが多いということです。
まず見落としがちなのが、もともと住んでいた火災保険をそのまま継続している場合です。
空き家というのは基本的には「住宅」としては認められないことが多く、人が住んでいた時にかけていた「住宅」用の火災保険ではたとえ保険料を支払いをしていた場合であっても受けれない場合が多いのです。
もし空き家に火災保険をかけたい場合は「一般物件」として契約されることが多く「住宅」としての契約よりも割高な契約になることが多いようです。
しかし、火災保険をかけていても空き家の管理があまりにもずさんで重大な過失により火災に至ったと判断されると保険金が受け取れない場合もあるためしっかりとした管理はする必要があります。
空き家を放置すると行政指導の対象になるリスクがある/空き家特別措置法とは?
特定空家とは?認定の条件について
特定空家とは国によって大変良くない状態の空き家だと認定されてしまった空き家のことを言います。
国土交通省発行のガイドラインによると特定空家とは
・そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態
・そのまま放置すれば衛生上有害となるおそれのある場合
・適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態
・その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態
上記の4つの内1つにでも該当している空き家であることとされています。
簡単に説明すれば倒壊など周りに危険が及ぶ可能性が高い空き家、汚くて虫が凄かったりと衛生的に良くない空き家、見るからに廃墟のようで見た目が良くない空き家、周りに凄く迷惑がかかりそうな空き家など非常に状態が良くない空き家ということです。
特定空家に認定されるとどうなる?
行政指導の対象となる
特定空家に指定されると行政指導の対象となってしまいます。
特定空家に指定されるとまずは、行政から行政指導の「助言」または「指導」があります。
「助言」とは比較的容易に対応、改善できることを指摘される場合が多く法的な効力もありません。
「指導」とは「助言」よりも重い行政指導です。「助言」に従わない場合や、早急な改善が必要と考えられる場合に行われます。
どちらの行政指導を受けた場合であっても早急に空き家の改善をする必要があります。
どちらについても従わなくても罰則等はありませんが、行政指導を受けている場合には近隣住民からのクレームが入っていることが多く迷惑に感じている人がいるということなのでしっかりとした対応をするべきと考えられます。
行政指導を行っても改善されない場合は勧告の対象となる
空き家の所有者が行政指導に従わない場合は市町村から「勧告」を受ける対象になります。
「勧告」は行政指導よりも更に重い処置となり罰則も出てきます。
そして「勧告」を受けているということは空き家がそれだけ危険性が高い、近隣住民に迷惑や不利益をもたらすと考えられているということです。
「勧告」を受けた場合には早急に空き家の状態を確認するとともに改善に努めましょう。
そして行政指導と「勧告」の一番の違いである実質的な罰則があるため関係部局(税務など)との空き家の所有者についての情報共有もされてしまい、所有者の状況はどんどんと悪い方向に進んでいってしまうのです。
もちろん「勧告」に従い状況を改善すれば特定空家からも除外されるため早めの対応が良いでしょう。
勧告を受けると更地と同じ固定資産税が課税され税負担が増える
「勧告」を受けると更地と同じ固定資産税が課税されてしまい税金を払う額が大きく上がってしまいます。
これは厳密には罰則ではなく特例から外れるだけですが実質的な罰則と考えて良いでしょう。
住宅用地は特例で土地の固定資産税、都市計画税が減税されているのです。
しかし、この「勧告」を受けてしまうとこの特例から除外されてしまい、減税されなくなってしまい住宅用地ではなく更地と同じ税率になってしまうのです。
その税率は住宅用地と比べて固定資産税であれば最大6倍、都市計画税であれば最大3倍というとても高い税率となってしまいます。
所有者にとってとても負担が大きくなってきますので「勧告」を受ける前にしっかりと対応をしましょう。
命令を受けると50万円以下の過料が科せられる
「勧告」を受けても従わずに空き家が改善されないと空き家の所有者は更に重い処置として「命令」を受けてしまいます。
この「命令」は非常に重く法的な効力もあるため、従わない場合には50万円以下の過料が科せられてしまう場合もあります。
また、命令を受けた空き家などの写真が各市町村のホームページなどに記載されてしまうこともあり、ここまでいってしまうと空き家の所有者の立場もとても悪くなってしまいます。
どうしても空き家を改善する費用がないなどの理由があってもそれは認められません。
「命令」を受ける前にしっかりと市町村の担当者と連絡をとり相談をすることでなにか打開策が見つかるかもしれないので早めの対応を心がけましょう。
命令を受けても指導に従わない場合は行政代執行により解体される
「命令」を受けても従わない場合には行政代執行により、空き家の全体または一部が空き家の所有者に変わって行政により解体されてしまうこともあります。
行政代執行とは所有者に代わり、行政が空き家の状態を改善する取り組みです。 解体の他にも、放置されたゴミを処理したり、植物の伐採を行ったりします。
空き家の状態を改善するといっても家を直してくれるなんてことはあり得ません。
空き家の中の物も所有者の必要なもの不必要なものも関係なく処理されてしまうのです。
これらのことは本来は空き家の所有者が行うことですが緊急性が高く上記の「勧告」「命令」などにも従わない場合は近隣住民のために行政が行うのであって決して空き家の所有者のために行われるのではありません。
解体費用は所有者に全額請求される
行政代執行で掛かった解体、ゴミの処理などの費用は全て空き家の所有者に請求されます。
行政が代わりに家を解体してくれてラッキーなんてことには絶対になりません。
空き家の所有者に代わって行政が行ったことなので行政が勝手にやったという理屈ももちろん通らずかかった費用は全て請求されます。
また、その費用は自分で解体業者などに依頼をした場合より高くなる傾向もあります。
そしてその費用を払わずに逃げ切ることももちろんできません、
行政代執行の費用の回収は税金の回収方法と同じであり、最終的には資産の差し押さえられ売却されてしまうのです。
行政代執行が行われる空き家も写真や中には所在地などまでインターネットで公表している市町村もあるため所有者の名前や年齢などのプライバシーまでも流出してしまう可能性も多いにあり得る最悪の事態といえるでしょう。
空き家を放置しないための対策
空き家を放置しないための対策1・特定空家に認定されないように定期的に管理を行う(住んでいる必要はない)
誰も済んでいない状態が続いている空き家は、特定空き家に認定される可能性があります。
特定空き家に認定されないように対策をしたいと考えているなら、定期的に管理を行うことが大切です。
管理といっても、住み続ける必要はありません。定期的に空き家を訪れて掃除をする、草刈りなど庭などのメンテナンスを行うなどの管理を行うことで、特定空き家に認定されない状況を維持することにつながります。
定期的な管理をすればいいだけなので、1カ月~数ヵ月に1回程度でもいいので、定期的に管理をする習慣を作りましょう。
ただし管理をする間隔が空いてしまうと、1回の管理における手間が増えます。
少ない手間で管理をしたいなら、できる限り短い頻度で訪れるようにして、必要な管理を行っていくことが大切です。
空き家を放置しないための対策2・遠方の場合は空き家管理サービスの利用を検討する
空き家を放置しないように管理をしたいと思っていても、遠方に住んでいるので定期的に空き家を訪れて掃除などをするのが難しいという場合もあるでしょう。
そのような場合であれば、空き家管理サービスを活用するという選択肢もあります。
空き家管理サービスに依頼することで、喚起や草むしり、郵便物回収などを定期的に行ってもらえます。
サービスの利用にはお金がかかりますが、遠方に住んでいる場合には交通費をかけて空き家の管理をするより、管理サービスを活用したほうが出費を抑えられます。
また管理サービスの内容は、利用する業者やプランによって異なります。
必要な管理の内容を考慮して、どのような業者のプランを利用するか検討するようにしましょう。
空き家を放置しないための対策3・空き家バンクの登録を検討する
すぐに暮らす予定がない空き家なら、管理を続けるよりも空き家バンクへの登録を検討するのも1つの手です。
空き家を売りたいもしくは貸したいと考えている場合、空き家バンクに登録することで、物件を買いたいもしくは借りたいと考えている方に情報を提供できるようになります。
全国各地の自治体で空き家バンクが設置されているので、まずは空き家がある自治体で空き家バンクが設置されているか確認しましょう。
誰かに売って住んでもらう、もしくは借りてもらうことで、空き家の状態が続くのを防ぐことが可能です。
実際に空き家バンクに登録するかどうかは、将来的にその物件で暮らす可能性があるのかという点も含めて検討する必要があります。
暮らす可能性がないなら、空き家バンクを活用した売却も視野に検討することが大切です。
空き家を放置しないための対策4・賃貸や民泊などで活用する
将来的に暮らす可能性があるため空き家を売りたくないと考えている方もいるでしょう。
ですが将来的に住む可能性があるといっても、誰も住まない状態が続くと状態が悪化しやすくなります。
そこで自分が暮らすまでの間、空き家で済んでくれる方を募集するのも1つの手です。
例えば賃貸を活用することで、誰かに物件を借りてもらえます。
住んでいる間は物件の管理をしてもらえるだけではなく、家賃収入を得ることが可能です。
賃貸で長期間借りてもらうのではなく、民泊を活用して空き家を放置しないための対策にする方法もあります。
民泊は数日のみの宿泊になりますが、定期的に誰かに住んでもらって喚起などが行える方法です。
民泊は短い期間だけでも行えるため、自分が住みたくなったタイミングで気軽に辞められるというメリットがあります。
空き家を放置しないための対策5・使い道がない場合は解体する
売却や賃貸などで収入を得たい、将来的には空き家で暮らしたいなどの考えがある場合でも、物件の状態によっては維持するのが難しいケースも見られます。
建物の状態が悪く、売却や賃貸などが難しいという場合であれば、解体を検討しましょう。
大規模な修繕が必要な使い道がない状態なら、そのまま維持していても管理費がかかるだけです。
一度解体して土地だけ売ってしまう、解体してから新しく建物を建てるほうが、有効活用できる可能性が高いと押さえておきましょう。
実際に使い道があるかどうかは、個人の状況によっても異なります。
空き家の現在の状態や将来的に活用する可能性はあるのかなどの点を1つずつ整理し、解体するかどうか検討することが大切です。
空き家を放置しないための対策6・売却する
遠方で暮らしているので、空き家を所有していても今後暮らす可能性は低いという場合もあるでしょう。
思い出のある家であったとしても、管理が難しいなどの場合には維持費だけがかかってしまうリスクがあります。
管理が難しい状態のまま放置すると、経年劣化によって建物の価値自体が下がってしまうかもしれません。
将来的に暮らす可能性が低いのであれば、維持費を払い続けるよりも売却を検討しましょう。
建物の状態が悪化するほど価値は下がってしまうので、早い段階で売却をすることで、ある程度の価値がある段階で売ることが可能です。
長く放置していて空き家問題に発展する前に売却するという意味でも、早めに決断することが大切という点を押さえておきましょう。
空き家の放置はNG!空き家を賢く売る方法について
空き家を賢く売る方法1・不動産一括査定サービスで不動産の相場価格を確認しましょう
空き家なので高く売るのは難しいというイメージを持っている方もいるかもしれません。
ですが少しの工夫によって、相場より高く売却できるチャンスも存在しています。
高く売るために大切なポイントの1つが、不動産一括査定サービスを活用することです。
自分が住んでいるエリアの土地の相場はなんとなく把握していても、遠方の空き家などの場合、そのエリアの相場などを理解していない方も多くいます。
そこで不動産一括査定サービスを利用することで、不動産の相場価格を確認してから売却を検討することにつながります。
相場を理解していないと、相場より大幅に低い金額を提示されても対応することができません。
後から相場を知って損をしたと感じることがないように、相場と比較しながら売却を検討することが大切です。
空き家を賢く売る方法2・買取または仲介を検討しましょう
より良い形で空き家を売りたいと考えているなら、どのような方法で売却するかもポイントの1つです。
賢く売るための方法として注目するべき選択肢が、買取や仲介を利用する方法です。
個人で売買することもできますが、買取もしくは仲介の専門業者を利用することで、安全かつ安心して売却を進めることにつながります。
1つ注意が必要になるのが、利用できる買取や仲介の不動産業者だけでもさまざまな選択肢があげられるという点です。
業者ごとに買取価格やサービス内容に違いがあるため、査定金額などを比較しながら、信頼して任せられるところを選ぶようにしましょう。
利用者の評判、買取や仲介の実績に問題がないか確認しながら利用する業者を選ぶことも大切です。
不動産買取のメリット・デメリットは?
不動産買取を利用して空き家を売却するメリットの1つが、短期間で手続きが終わるという点です。
買い取り先は不動産会社になるため、不動産会社が買い取ってくれるだけで手続きは完了します。
つまり不動産業者に売却したい意志を示し、提示された査定額に納得したら、すぐに買取金額を受け取って手続きを終了することが可能です。
また買取の場合には、仲介手数料が発生しないので、お金の管理がしやすいというメリットがあげられます。
ただし不動産買取は、仲介と比較すると売却価格が安くなる傾向が見られます。
そして空き家の場合、買取に対応していない業者もあるため、業者を利用する前に買取に対応してもらえるかどうか確認を忘れないようにしましょう。
スピーディーな対応が可能なので、複数の業者の査定額を比較してから利用する業者を選ぶ場合でも、比較的早い段階で交渉を終えることが可能です。
不動産仲介のメリット・デメリットは?
少しでも空き家を高く売りたいと考えているなら、不動産買取ではなく仲介の利用を検討するのも1つの手です。
実際に不動産買取をする場合、業者は物件を買い取った後で買い手を探して売却します。
次の買い手を探して売ったときに利益が出るように、不動産買取の金額は安めに設定されている傾向が見られます。
一方不動産仲介は、実際に空き家で暮らしたいなどの目的を持つ個人に直接売ることができる選択肢です。
そのため買取より高く売れる可能性があるというのが、仲介を利用する最大のメリットです。
一方注意が必要なポイントとなるのが、仲介の場合には買い手が見つかるまでに時間がかかる場合もあるという点です。
特に空き家の場合、状態が悪い、立地条件がイマイチなどの場合には、買い手がなかなか見つからないケースもあるため注意しましょう。
空き家を賢く売る方法3・空き家売却時の税金優遇措置を検討しましょう
税金の優遇措置とは?
空き家を売却したいと考えていても、売却したときに得た利益に税金がかかることから、売却をためらっているという方もいるでしょう。
ですが空き家を売却した場合、税金の優遇措置を受けられる可能性があります。
例えば被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除の特例では、一定の条件を満たす空き家を売却する場合、譲渡所得の最大3,000万円を控除できる仕組みになっています。
この条件が適用できる場合であれば、3,000万円以下の利益であれば税金を支払わなくて済みます。
税金の問題が心配で売却をためらっているという方でも、控除の仕組みを活用するだけで、税金の心配なく空き家を売却できるという点を押さえておきましょう。
ただし優遇措置を受けるためには、確定申告が必要です。手続きを忘れないように行うことが大切です。
空き家を賢く売る方法4・家が古い場合は解体したほうが良い条件で売却できる可能性がある
誰も住まなくなった空き家を売却したいと考えている場合、建物をそのまま売っても問題ないと考えている方もいるでしょう。
ですが古い物件の場合には、建物を残しておいてもそのまま使い続けるのが難しいケースも見られます。
建物の一部が壊れている、大規模な修繕をしないと誰かが暮らすのは難しいような状態であれば、建物があるまま売るよりも、解体してから売ったほうが良い条件で売却できる可能性もあります。
解体に費用がかかったとしても、古い家を残したまま売るより解体して土地だけにしたほうがトータルで見ると利益が大きいケースも見られます。
実際に利益を増やすためにどのような選択肢が適しているかは、家の状態などによって異なります。
そのため個別に状態を確認して査定価格などをチェックしたうえで、どのような対応が適しているか判断しましょう。
空き家を賢く売る方法5・リフォームをすることで良い条件で売却できる可能性がある
空き家を賢く売りたいという場合、家の状態によってはリフォームを検討するのも1つの手です。
古い家の場合、設備が古くなっている、壁紙が破れている場所が多いなど何らかの問題点が出ているケースも見られます。 古い設備や汚れている部分などをリフォームやリノベーションで修繕することで、建物の価値を高めることにつながります。
建物の価値を高めることで、何もしないままの状態より空き家が高く売れるかもしれません。
ただし大規模なリフォームやリノベーションをしても、建物の状態によっては売値がほとんど変わらない場合もあります。
実際にどのくらい価値が変わるかは、元の状態やリフォームなどの内容によって異なります。
個別の状況を確認しながら、リフォームで価値があがるのか、トータルで見て損をしないかなどのポイントを考えていきましょう。
空き家を賢く売る方法6・空き家に力を入れている不動産会社に売却を依頼しましょう
空き家を少しでも良い条件で売却したいと考えているなら、どのような業者を利用するかも大切な問題の1つです。
同じように見える不動産業者であっても、空き家の扱いに慣れているかどうかで買い取ってもらえる金額に差が出ます。
少しでも高く売りたいと考えているなら、空き家に力を入れている不動産会社を探して買取を依頼しましょう。
1つ注意が必要になるのが、空き家の買取に力を入れている業者は、地域ごとに違いがあるという点です。
特定の地域だけ空き家の買取に力を入れている業者もあるため、空き家のあるエリアにおいて、空き家の買取に実績があって力を入れている業者を見つけることが大切です。
実績に加えて、利用者の評判から安心して任せられる業者を探していくこともできます。
空き家を放置するとどうなる?空き家放置のリスクと処分方法まとめ
空き家を放置していると、特定空き家に認定されるなどのリスクも存在しています。
そのような状態にならないように、空き家をどのように管理していけばいいのか考えていくことが大切です。
自分で定期的に管理する、管理サービスを活用するなどの方法で状態を維持することも可能です。
また将来的に住む可能性があるなら一時的に貸し出す、今後暮らす可能性が低いなら売却するという選択肢もあります。
実際に売却をする場合には、どうしたら少しでも高く買い取ってもらえるチャンスがあるのか検討することも必要です。
売却する場合、家が古いなら解体して土地だけで売ったほうがトータルの利益が増える可能性もあります。
また空き家の買取に力を入れている不動産会社を選ぶことも、良い条件で売るためのポイントの1つです。
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