遺品整理とは?遺品整理をする目的について
親族だったり身内が亡くなり、故人が生きている間に使用していたもの話整理することを遺品整理と呼んでおり、ただ単に全てゴミとして処分する事は遺品整理とは呼びません。故人が日常的に使用していたものや身の回りにあったもの、家族のために残した遺産といったあらゆるものを遺品と呼んでいます。遺品整理をすることにより残された人の気持ちも整理することができたり、形見分けをする時に役立つのはもちろんのこと、部屋を片付けることができるのでもう誰も住んでいない家の場合には売却もしやすくなります。故人が使っていたものや身の回りにあったものは、放置しておいてもどうにもならないからこそ遺品整理をする必要はあると言えます。
遺品整理を自分でやる方法/整理の仕方や進め方
遺品整理を自分でやる方法1・完了する日にちを決めてからはじめましょう
なんのスケジュールも決めずに闇雲に遺品を整理しようと決めて手をつけ始めても、ダラダラとしてしまいなかなか遺品整理が終わらないという事態になりかねません。最終的にはいつまでに終わらせるという、遺品整理完了の日を定めておくことで、その日までに終わらせなければという気持ちが働くのできちんと予定を管理しながら計画的に遺品整理を進めていくことができます。もちろん明日や明後日までに終わらせるなど、あまりに無理がある設定にしてしまうと遺品整理が終わらずじまいになったしまったり、焦るあまり本来は残しておくべきものまで捨ててしまうということになりかねません。親族と一緒に遺品整理する時には、相手の都合も聞いておくようにしましょう。
遺品整理を自分でやる方法2・1日ごとに具体的なスケジュールを立てましょう
遺品整理を終わらせる日だけを決めても、なかなかスムーズには整理していくことができないケースが大半です。今一日ごとにスケジュールを立てることが、整理を終わらせる目標の日に間に合わせるためのコツとなってきます。この日はキッチンの整理を終わらせると目的を決めたり、家具や家電を徹底的に処分したり整理する日にするなど、具体的な内容を決めておくと何から手をつけたら良いかわからず困るということにもなりません。親族や遺族と一緒に遺品整理をする場合には、スケジュールが合わずバラバラに整理することもあるのではないでしょうか。そういった際にも、一日ごとの整理の内容を決めて共有しておくことでスムーズに遺品整理を進めることができるようになります。
遺品整理を自分でやる方法3・必要なものと不要なものに分ける
必要なものとは?/故人の思い出の品・保険などの書類・貴重品など
何でもかんでも捨てて仕舞えば良いというわけではなく、残すべきものはきちんと把握して残す必要があります。保険などの書類や貴重品は必ず残すべきものであり、今後の手続きなどにも必要になってくるものが多いです。故人の思い出の品に関してはどれを残すのかは自由ですが、思い出が詰まっているものを全て残す事は簡単ではない場合が大半ではないでしょうか。その際には、思い出の品の中でも特に思い入れがあるものを残すようにしておきましょう。全てのアイテムが愛おしく感じてしまう人も多いですが、ある程度のルールを決めておかないとなかなか遺品整理が進まないので、いくつまで思い出の品を残しておくなどルーフを決めておくと良いのではないでしょうか。
不要なものとは?/家具や家電、台所用品など
不要であり手放すべきものとなるのが、家具や家電、台所用品ではないでしょうか。たまたま壊れかけていて使える家具や家電がある場合には貰えば良いですが、基本的には家具や家電、台所用品は一家に一つずつはあり揃っているので遺品整理の際にもらっても邪魔になってしまったり結局使わず後から処分するということになりかねず、二度手間になってしまうので気を付けなくてはなりません。家具や家電、台所用品は捨てるのはもったいないと感じがちですが、遺品として残っていてももらうべきものではない事は頭に置いておきましょう。特に使い古している家具や家電はもらってもすぐにダメになってしまいがちなので、新しいものを買った方が良いと言えます。
リサイクルが可能なものは買取業者に依頼すると良い
リサイクルができるものは買取業者に依頼すると、買い取ってもらえるので臨時収入としてお小遣い稼ぎになる場合も多いのでお得に処分することができたことになります。本来なら処分するために費用が発生してしまうものでも、買取業者を利用することによりお得に処分できるのであれば依頼するべきではないでしょうか。家電などもう動かないものでも、部品を取って使うなどの理由で買い取ってからは業者も珍しくありません。もちろん一口に買取業者といっても数多く存在しており、対応しているアイテムに違いがあったり買取方法や金額など異なる点は必ずあるので、しっかり比較してから選ぶようにしましょう。実績豊富で信頼できる業者に依頼することが大切です。
遺品整理を自分でやる方法4・不用品を処分する
不用品が大量な場合は処分業者に依頼すると楽
買い取ってもらうことが困難だったり不用品が大量にあるとなると自分たちだけで処分するのは、簡単なことではなく時間も手間もかかってしまいます。そんな時には処分業者に依頼すると楽であり、短時間で作業も終わらせてもらえるので時間があまりない人にもぴったりです。処分業者を利用する際には、料金はいくらになるのか業者による違いがあるので気を付けなくてはなりません。処分したい物の量で料金が決まる業者もあれば、トラックに積み込めるだけ積み込み放題になっていて料金が設定されている業者もあります。作業自体は業者が行ってくれるのか積み込みは自分たちで行わなくてはならないのかなど、業者によりサービスの内容にも差があります。
遺品の分類が難しい場合は品整理業者に依頼すると良い
遺品で必要で残すべきものと不要で処分するべきもの判断ができなかったり、どこに捨てたら良いのかわからないものが多いとなれば遺品整理はスムーズに進まないのは当然のことと言えます。その際には遺品整理業者を利用し、整理を手伝ってもらうようにしましょう。遺品整理業者は当然遺品の整理を行うプロなので、素人とは違いテキパキと分けてくれるのでスムーズに遺品整理が進んでいきます。もちろん任せきりにするのではなく、一緒に整理をしていくことが大切です。他人にとっては価値がないようなものでも、遺族にとっては価値があるものもあるので、間違えて捨てられてしまわないように事前にどうしても残したいものがある場合には伝えておくようにしましょう。保険など重要なことに関する書類などは、わざわざ伝えなくても遺品整理を行っている業者なら残しておいてくれるので問題はありません。もちろん業者により遺品整理に必要となるトータル費用には違いがあるので、比較することは必須です。
遺品整理を自分でやる方法5・故人の思い出の品や資産価値のある品は形見分けしましょう
形見分けするもの/貴金属・着物・毛皮・時計・故人の思い出の品・食器・骨董品・絵画・書籍・レコード・アンティークな家具・カメラ・ビデオなど
資産価値があるものはもちろん、故人の思い出の品などは形見分けをする必要があります。価値があるものは勝手にもらってしまうと後々遺族間のトラブルに発展してしまうので、みんなでよく相談して決めるようにしなければなりません。貴金属や着物、毛皮や時計、宝石といった価値があるものは相談して決めるのは当然のことですが、大切に思っていた人が亡くなった時には一般的には価値はなくても遺族にとっては価値があり、自分の手元に欲しいという品も多いのではないでしょうか。形見分けをする時にはそれぞれが自分がもらいたいものを伝えて話し合うべきであり、早い者勝ちで欲しいものをもらっていくとトラブルになる事は、頭においておきましょう。遺品整理を一緒に行うことで、欲しいものを先に取られてしまって後々トラブルに発展してしまうというリスクの回避にもつながるので、遺品整理を誰か一人に任せきりにしないことも重要になってきます。
形見分けは相手の年齢や性別を考慮し喜んでもらえるものを選びましょう
形見分けをする時に親族が遺品整理の場に来ることができなかったり、自分が選んであげなくてはならない時には形見分けをする相手の年齢や性別を考慮した上で喜んでもらえそうなものを選ぶことがポイントとなってきます。形見分けをしてもらった人が日頃から使うことができるものを選ぶという方法もありますが、思い出の品だからこそ使わず飾っておいたり大切に保管するという人もいます。形見分けをしてもらった人が、形見をどのように扱うのかはその人の自由ということになりますが、形見分けのアイテムを選ぶ時には相手のことを考えて最適なものを選ぶようにする必要があります。いくつか候補をあげたり直接見せてみて、選んでもらうとトラブル回避になります。
自分で遺品整理を行うときの注意点は?
自分で遺品整理を行う注意点1・騒音トラブルの原因となることがある
遺品整理を行う際には、換気をする目的で、窓や扉を開けっ放しにすることが多いです。そのため、作業をしている音が周囲に広がりやすくなってしまいます。また、集合住宅の場合、作業をしている音が階下に響く恐れがあります。そうして、騒音トラブルに発展しかねません。整理しなければならない遺品が多ければ、作業はすぐには終わらないでしょう。数時間かかるどころか、数日に渡る可能性もあります。その間ずっと音を立て続けていると、多少の音であれば耐えられる人でも、我慢の限界が来て、苦情が入るかもしれません。そのようなことにならないために、大きな音が出そうな時は窓や扉を閉める、迷惑をかけそうな周囲の家に断りを入れておくといった対策をした方が良いでしょう。
自分で遺品整理を行う注意点2・故人の愛用品を処分するため精神的に辛い
遺品整理では、故人が日常的に使用していた道具から、大切な宝物まで、様々なものを処分していくことになります。そういった愛用品を手に取ると、故人のことを思い出してしまうでしょう。そして、その思い出がすでに過去のもので、故人とは二度と会うことができないと再確認してしまいます。その結果、遺された人の精神が、ダメージを受けることは珍しくありません。さらに、遺品を全て残しておくというのは現実的ではなく、大切な故人の持ち物を捨てる決心をしなければなりません。そのことも、精神に大きな負担を与えやすいです。精神への負担が大きければ、鬱状態になってしまう恐れもあります。したがって、自分で遺品整理をする場合は、精神的に落ち着いてから作業を始めた方が良いでしょう。
自分で遺品整理を行う注意点3・大型の家具や家電を処分するため肉体的に辛い
遺品整理で処分しなければならないものは、手で簡単に持てるものばかりとは限りません。中には家具や家電など、サイズが大きかったり、重量があったりして、持ち運びが困難なものもあります。そういったものは、ひとりで持ち運ぶのはまず不可能です。もし、持ち運ぶことができたとしても、身体への負担は大きいでしょう。そのため、足腰を傷めてしまう恐れがあります。さらに、持ち運ぶ際にバランスを崩して転倒したり、持っているものを落としてケガをしたりするなど、様々なリスクがあります。そのため、可能であれば助っ人を呼んで、複数人で持ち運ぶようにした方が良いでしょう。ただ、複数人であっても、身体が強くなければ、家具や家電を安全に運搬するのは大変です。そして、身体を傷めてしまうリスクがある点も変わりません。
自分で遺品整理を行う注意点4・大切な書類や形見分けの品を間違って処分してしまう可能性がある
自分で遺品整理を行う際によくあるのは、重要な書類を間違って処分してしまうことです。誰かが亡くなった際に行わなければならない手続きには、故人が持っていた書類が必要になることが多いです。遺言書の他に、公共料金の明細や仕事関係の手紙など、重要な書類は数多くあります。万が一そういった書類を処分してしまうと、後々の手続きが困難になります。また、形見分けの品を処分してしまうパターンも、珍しくありません。故人が持っていたものは、遺産として、相続する権利を持っている人で分け合わなければなりません。ひとりが勝手に処分してしまうと、親族間での訴訟沙汰に発展する恐れがあります。遺品整理では、気持ちの整理がつかないことが理由で、間違いをしてしまう可能性が高いです。そのため、処分するものは、慎重に見極めなければなりません。
遺品整理業者はどんなことをしてくれる?自分で遺品整理できない場合はどうする?
遺品整理業者が可能な作業内容は?どんなことをしてくれる?
遺品整理業者が行えるのはまず、遺品の仕分け作業です。基本的には依頼者が口頭で指示するだけで、スタッフが残しておくものと処分しておくものを仕分けしてくれます。業者によっては、どういった基準で処分するものを決めるのか、相談に乗ってくれる場合もあります。そして、処分すると決まったものは、業者がひと通り引き取ってくれます。トラックへの運搬もスタッフが行うので、依頼者はただ立ち会うだけで問題ありません。さらに、処分するものの分別も業者がしてくれるため、依頼者があらかじめ分別作業をする必要はありません。家電の中には、処分するための手続きが必要になるものがありますが、その手続きも業者がしてくれます。また、遺品整理の作業をひと通り終えたら、部屋の清掃を行ってくれる業者も多いです。賃貸物件の場合、そのまま解約手続きができる状態にすることも可能でしょう。
遺品整理業者を選ぶポイント1・見積書の記載が具体的で丁寧
遺品整理業者の中には、本来は必要ない料金を勝手に追加する、悪質なところもあります。そのようなところを避けるためには、見積書をしっかり確認することが大切です。そのため、遺品整理業者を選ぶ際には、必ず見積もりを取るようにしましょう。ほとんどの遺品整理業者では、分別や運搬、処分費用など、項目ごとに料金が決まっています。その項目を、料金と共にしっかりと提示できる遺品整理業者は、優良である可能性が高いです。そうではなく、見積もり額のみを提示するところは、不要な料金を追加している恐れがあります。また、見積もりがいくつかの項目に分かれていたとしても、その内容が丁寧でなければ、見えない部分で料金が追加されているかもしれません。そういった見積もりを出すところは、避けておいた方が無難です。
遺品整理業者を選ぶポイント2・相場の料金である
悪質な遺品整理業者は、高額な料金を請求してくることが多いです。遺品整理の相場を知らない依頼者の足元を見て、より多くの利益を得ようとするわけです。そのため、相場を知った上で、高額すぎるところは避けましょう。また、見積もり額が、相場と比べて安すぎるところも要注意です。そのようなところは、まず安い見積もり額で契約を取って、後々料金を追加するパターンが多いです。最初に提示された額の倍以上になることもあり得ます。そして、作業が終わってしまった後で、断りづらい状況で高額請求をされ、しぶしぶ払うということになりかねません。そうならないために、安いからといって、すぐに契約を結ぶのは止めた方が良いです。あくまでも相場に合ったところに依頼するようにしましょう。
遺品整理業者を選ぶポイント3・接客態度が良い、対応が丁寧
遺品整理業者には、大切な遺品を取り扱ってもらうことになります。そのため、丁寧な対応をしてくれるところを選ぶことが大切です。もし、丁寧さに欠ける業者に依頼したら、遺品を丁重に扱ってもらえない恐れがあります。そして、接客態度の良さも確認しなければなりません。業者には、依頼者が色々と指示を出して、分別してもらうことになります。また、分別の相談をすることもあります。しかし、接客態度が悪いところだと、指示や相談が困難になります。そうして、意思疎通ができず、残しておきたい遺品も処分されてしまう恐れがあります。また、業者の態度が悪ければ、嫌な気持ちになってしまうはずです。遺品整理時は、身近な人が亡くなって、心が傷つきやすくなっています。そのため、心が傷つかないよう、丁寧かつ良質な対応をしてくれる業者を選んだ方が良いでしょう。
遺品整理業者を選ぶポイント4・遺品整理士の資格を保持するスタッフがいる
遺品整理業者を選ぶ際には、遺品整理士の資格を持っているかどうかを基準にするというのもひとつの手です。遺品整理士は民間資格のひとつで、その名前の通り遺品整理の専門家です。資格講座で、遺族への寄り添い方や、作業の進め方など、遺品整理に関するひと通りのことを学んでいます。そして、試験に合格した人だけが、遺品整理士を名乗ることができます。その遺品整理士が在籍する業者だと、安心して分別や処分などを任せることがでしょう。遺品整理業者の中には、一般の不用品回収業者が、副業のような形で行っている場合もあります。そのようなところに依頼すると、遺品を雑に扱われたり、丁寧ではない対応をされたりする恐れがあります。したがって、遺品整理士の資格を重視した方が無難でしょう。
遺品整理業者を選ぶポイント5・3社に合い見積もりを取り料金を比較しましょう
遺品整理業者は、相場に合ったところに依頼することが大切です。ただ、遺品整理は、そう何度も依頼するものではないため、費用相場がわからないという人が多いでしょう。そして、費用相場は地域によって異なります。そのため、インターネット上で全国的な相場を見ただけで判断するのではなく、実際に見積もりを出してもらった上で、相場を把握した方が良いです。そのためには、遺品整理業者3社で相見積もりを取って、比較することが大切です。2社に相見積もり取った場合、安い見積もりと高い見積もりが出るはずですが、そのどちらが相場から外れているのか判断できません。しかし、3社で相見積もりを取るとその平均を相場として考えることができます。その結果、相場から外れているところを見極められるでしょう。したがって、少なくとも3社で相見積もりを取って、料金を比較した方が良いです。
自分で遺品整理をする方法/遺品整理の仕方と進め方まとめ
遺品整理は、自分で行うことも可能です。ただ、気持ちの整理がつかないまま、作業をする人は少なくありません。そのため、重要なものを捨てるという、間違い起こしかねません。そうならないよう、慎重に作業を進めましょう。もし、間違いを起こしそうであったり、遺品整理が精神的あるいは肉体的に辛かったりするのであれば、プロに任せると良いです。専門家に依頼した方が、様々な負担が少なく済み、なおかつ作業がスムーズに進むでしょう。遺品整理に慣れている専門家だと、作業時の間違いも起こりにくいです。ただ、遺品整理業者の数は非常に多く、中には悪質なものも紛れ込んでいます。したがって、良質なところに依頼するため依頼しないように、ポイントをしっかり押さえた上で、依頼先を決めるようにしましょう。