【葬儀の生前予約】生前契約のメリット・デメリットは?トラブルを防ぐには

目次

葬儀の生前予約って何?生前予約や葬儀の種類について

葬儀の生前予約とは

 

葬儀の生前予約って何?

葬儀の生前予約は、亡くなる前に葬式を葬儀社に予約しておくことです。

近年、エンディングノートが普及され、ご自身の「終活」に向けて準備をされる方が増えてきました。

ご本人が「自分が最後に希望する葬儀」を考え、元気なうちに葬儀の生前予約をされています。

生前予約では、ご自身が希望する葬儀内容について相談します。

●どういった形式の葬儀を行うか(一般葬・家族葬・一日葬・直葬・火葬式)
●おおよその参列者数
●どういった内容や演出にするか
●祭壇や棺のグレード
●料理

具体的にどういった葬儀にするか迷うでしょう。

そんなときは、葬儀社からアドバイスを受けられるので、希望する葬儀内容を決められます。

生前予約の相談をされる方のなかには、生前契約へ意向する方がいます。

物価の変動などにより葬儀費用が変わることもあるので、生前契約の内容の見直しや更新ができる葬儀社を選ぶとよいでしょう。

 

葬儀の種類について/一般葬・家族葬・一日葬・直葬・火葬式

葬儀には、一般葬・家族葬・一日葬・直葬・火葬式の葬儀方法があります。

●一般葬
●家族葬
●一日葬
●直葬
●火葬

一般葬
家族・身内のほか、生前に関係のあった一般の方にも参列して頂き、執り行う葬儀のことです。

生前関係のあった会社関係者や友人、ご近所の方など多数の方が葬儀へ参列します。

1日目にお通夜、2日目に葬儀式・告別式と火葬を執り行うのが通例です。

家族葬
家族や親せきの方が中心となって参列する葬儀形態です。お通夜、葬儀・告別式もあり、一般葬と流れや内容は同じです。家族以外が参列しても問題はありません。

一日葬
通夜をせず、葬儀・告別式と火葬を1日で執り行う葬儀のことです。費用をおさえられ、参列者の身体的な負担も軽減します。身内のみで故人を偲びたいときに適している葬儀形態です。

直葬
通夜や葬儀・告別式を行わず、安置施設へ搬送、安置した後、通夜や葬儀・告別式を行わずに火葬するお別れです。故人とのお別れは、火葬炉の前で簡単な形で行われます。

火葬式
直葬と同様に通夜や葬儀・告別式を行わずに火葬する葬儀形態です。

「火葬式=直葬」と言われていますが、葬儀社によって、葬儀内容を区別して案内しているところもあります。

直葬プランはご安置後に火葬をする葬儀形式で、火葬式プランでは火葬直前に棺のふたを開けて献花・告別式を行うというものです。

 

 

 

葬儀を生前予約する流れ/生前契約~葬儀までの流れについて

 

葬儀の生前予約の流れ1・事前相談、葬儀社の比較

自分が希望する葬儀を執り行ってくれる葬儀社を選びます。

複数の葬儀社について探すとよいでしょう。インターネットで検索したり、資料を取り寄せたりして情報を集めます。

ホームページやパンフレットから、葬儀社が提供するサービス内容や料金設定について確認したうえで、気になる葬儀社に尋ねてみましょう。

特に、生前予約について細やかな対応ができるか確認します。

葬儀社にはそれぞれメリット・デメリットがあります。

生前予約ではさまざまな内容がきめられますが、葬儀社によって対応できる内容に特色があります。

葬儀社と十分に相談します。

担当者との相性も大切です。自分の葬儀への気持ちに寄り添ってくれ、自社でどんな対応ができるか丁寧に説明するかどうか確認してください。

 

葬儀の生前予約の流れ2・葬儀内容の確認と見積もり

葬式の規模や形式やホール使用料、料理などの詳細について相談します。

相談した内容をもとに葬儀費用の仮の見積もりが作られます。

実際に葬儀を行う際、どの程度の内容を変更できるか、仮の見積もりのほかに追加費用が何に対してどの程度必要になるかを確認しておくと安心です。

葬儀の見積りの内容は大きく以下の3つに分けられます。

その他にエンバーミングや修復などの特殊処置などのオプションといわれるものがあります。

葬儀を行うために必要な費用(祭壇、霊柩車、葬儀社スタッフ人件費など)
通夜、葬儀告別式を実施するまでの日数によって、変動する安置費用
参列者への接待費用

葬儀を行うために必要な費用
祭壇、霊柩車、葬儀社スタッフ人件費など

通夜、葬儀告別式を実施するまでの日数によって、変動する安置費用
ドライアイス、安置施設利用料、エンバーミング処置など

参列者への接待費用
香典返し、食事、遠方からの参列者の宿泊費など

 

葬儀の生前予約の流れ3・生前予約または生前契約をする

見積もりの内容に相違がなければ、生前予約を行います。

生前予約の料金の支払い方法とタイミングは、葬儀会社によって異なります。

葬儀社ごとによって違う「生前予約」の取り扱い

その葬儀会社の互助会の会員になり、葬儀の執り行いを申し込む
プランをある程度決めておき、見積もり作成
葬儀費用を振り込む

葬儀の相談をする際、葬儀社が「生前予約」はどういうことを指すのか、必ず確認します。

なかには、生前契約を行う方もいらっしゃいます。

生前契約は葬儀費用の支払いまで済ませるというものです。ご自身が希望される葬儀を執り行うことができ、家族の負担を軽減できます。

しかし、生前契約について注意しなければならないこともあります。

契約内容が永久に保証されているか、契約に更新があるのかという点です。

 

葬儀の生前予約の流れ4・契約金または葬儀費用の支払い

葬儀を予約すると、葬儀社ごとによって「生前予約」の取り扱いが違います。

申込金だけの場合もあれば、葬儀費用を支払うこともあります。

実際の葬儀後には追加費用が発生します。どのような内容について費用が発生するか確認し備えが必要です。

料金の支払いとタイミングについては、葬儀内容の確認と見積もりを取る段階で必ず確認してから、予約または契約をしましょう。

葬儀の生前予約は完了したら、家族に直接その旨を伝えておきましょう。

遺言書やエンディングノートに、葬儀の生前予約の内容などを書いておけると自分も家族も共に安心です。

家族に伝えておくとよいこと

葬儀の形態、参列者などの内容について
なぜ予約した葬儀の内容を希望したのか
支払い状況、費用の準備などについて

 

葬儀の生前予約の流れ5・危篤または死亡後に葬儀社に連絡

生前予約をされた方が亡くなった際、家族の方が葬儀社とともに葬儀の準備をします。

危篤状態のときなど事前に連絡も可能です。

事前に、ご本人より生前予約の内容について確認しておくと、スムーズに葬儀を進行できます。

葬儀前の流れ
医師による死亡確認と死亡診断書の発行
生前予約をしていた葬儀社へ連絡
搬送先と安置場所を決定し寝台車にて搬送してもらう
葬儀の形態によって参列していただく方へ連絡
葬儀社と葬儀の進行の確認を行い、状況に応じて内容の追加・変更

亡くなった際、医師の死亡確認し死亡診断書が発行されます。

亡くなられた状況によって、対応が異なるので注意しましょう。

病院で亡くなられた場合は、その場で死亡診断書が発行されます。

ご自宅で療養されていた場合は、かかりつけ医へ連絡し死亡確認をしていただきます。

この際、医師が到着するまで、ご遺体に触れてはいけません。

突然死や事故死などの場合は、警察の死亡検案書が必要になります。

 

葬儀の生前予約の流れ6・葬儀内容の再確認をし葬儀を行う

故人の希望に沿って作成された生前予約の内容を確認します。

葬儀の流れと費用について葬儀社と打ち合わせをします。

葬儀の流れについて再確認する
葬儀の形態によって、参列者は異なります。例えば、家族葬の場合、故人と親しかった方へ家族葬であるため、参列者を招かず葬儀を執り行うことを丁重にお伝えします。

葬儀への参列をお願いする方へできるだけ早く電話連絡をします。

葬儀の日程は、菩提寺などのご都合や、葬儀場と火葬場の予約状況に合わせて決めます。

家族と葬儀社で日時を決めたら、生前予約の内容で葬儀を執り行います。

費用の総額について確認する
予約金のみの支払いで葬儀費用が未払いになっている場合があります。

葬儀社へ総額での費用を見積もりしてもらい、事前に把握しておきましょう。

未払い金は家族が支払いをすることになります。

費用の支払いについて、しっかり話し合っておきましょう。

 

葬儀の生前予約の流れ7・追加料金、清算

生前予約の際に作成した見積もり内容に対し、予約金または前払い金を支払っています。

しかし、当初の見積もりより高額になったというケースがあります。

葬儀社によっては「追加料金は一切不要」となっていますが、かならずしも見積もり通りになるとは限りません。

予算を伝えて見積もりをしてもらうと安心です。

葬儀費用を清算するタイミングは一般的には一週間以内になります。

支払い方法は現金払い以外を選べる葬儀社がほとんどです。

支払う費用をどのように準備するかによって注意することがあります。

故人の保険金で支払う場合です。保険金は約1か月後に支払われるので、支払い期限内に間に合いません。

葬儀社への支払いは原則1週間以内になります。支払い方法が保険金でなければ難しい場合は、葬儀社へ事前に相談すると対応してもらえる場合があります。

 

 

 

葬儀の生前予約をするメリットについて

葬儀の生前予約のメリット1・老後の不安を軽減することができる

葬儀は一般的に家族や親族が執り行います。

自分が望む葬儀の形態や参列者、費用などについて、家族や親族に詳細を伝えるのは大変です。

また、頭の中で漠然と考えているので、すべて伝えられたかどうか不安になるでしょう。

葬儀社へ自身の葬儀について相談すると、自分が望む葬儀はどういったものなのか、よくわかります。

葬儀社は、望む葬儀に対するサービス内容について提示するだけでなく、さまざまなケースを踏まえた助言もしてくれます。

葬儀社とご自身が納得するまで相談した内容の見積もりを作成してもらえ、自分の葬儀の形がはっきりするのが生前予約です。

生前予約を行っておくことで、残された人生を充実したものにするにはどうすればよいか、残された人生についてゆっくり考えられます。

 

葬儀の生前予約のメリット2・身寄りがなくても安心できる

自分が突然亡くなっても、生前予約をした葬儀会社に必ず連絡されます。

身寄りがない方は、自分が亡くなった後どうなるのか不安に思うでしょう。

生前予約をして葬儀費用を信託会社または弁護士が管理するよう手配しておくと、誰にも迷惑をかけません。契約内容通りに葬儀を執り行ってもらえるので安心です。

葬儀費用を信託会社または弁護士に依頼しないのであれば、葬儀社と生前契約を行い、費用の全額を生前に収めておくことも可能です。

菩提寺がある場合には葬儀社へ伝えます。

そして、お寺の住職にも生前予約または生前契約をしたことを伝えておきましょう。

よりスムーズに葬儀から納骨・供養まで執り行ってもらえます。

葬儀と合わせて遺品整理専門の業者とも生前契約をされるとよいでしょう。

身寄りのない方が亡くなった場合、家財道具を処分してくれるのでより安心です。

 

葬儀の生前予約のメリット3・自身が希望する葬儀を行うことができる

葬儀の生前予約をしておくと、自分が希望する葬儀を反映することができます。

通常、残された家族・親族が葬儀の内容を決めていきますが、自分で葬儀社と葬儀の生前予約をする方はめずらしくなくなってきました。

生前予約では、葬儀の際に使う音楽の選曲や遺影など、事前に自分で選択できます。

また、自分が大好きだった料理を出して、旅立つ際に参列者へ感謝の気持ちを伝えることもできます。

葬儀社への相談を通して、生前に自分が希望する葬儀について落ち着いて検討できるので、自分や家族のことを振り返ったことを葬儀に反映できるでしょう。

希望する葬儀を生前に決めることは、いかに残された時間を充実したものにするかを考える機会にもなります。

 

葬儀の生前予約のメリット4・家族の精神的な負担を軽減できる

生前に葬儀社の予約または契約を決めておくと、家族の精神的な負担を軽減できます。

家族は悲しみに暮れる間もなく、葬儀の準備を進めなければならないことがほとんどです。

葬儀社を決めるところから始まり、並行して参列者への連絡や手続等も行わなければなりません。

心理的余裕がなく時間に追われ、ゆっくりと故人とのお別れをする時間を持てなかったと後悔する可能性があります。

亡くなってから葬儀社と葬儀の内容を決める時間はあまりありません。

家族間で葬儀内容について相談するには時間が不十分です。

また、故人の遺志を十分に尊重した葬儀に反映できないこともあるでしょう。

生前に葬儀の内容を決めておくことで、葬儀社がスムーズに葬儀を執り行ってくれるので、家族も安心して葬儀を執り行えます。

 

葬儀の生前予約のメリット5・事前に葬儀費用を把握することができる

葬儀の相場は分かりづらいものです。

葬儀の生前予約をしておくと事前に葬儀費用を把握することができます。

予算に合わせて葬儀内容を決めることも可能です。

葬儀内容を明確にしておくと、追加費用を減らすことにもつながります。

葬式は急に支払いが必要となります。

希望する葬儀の内容で作成した見積もりを確認すると費用は高額になってしまいます。

見積もり内容の確認が不十分のまま、あわてて葬儀を行った結果、予算外の費用がかかってしまい支払いに困ることになりかねません。

一般的に葬儀の費用の支払いは、喪主が行います。

もし、事前に見積もりを確認した際、支払いが難しい場合、家族全員で費用の分担をする相談をしたり、故人の財産を相続した人が葬儀費用を負担したりする準備ができます。

 

葬儀の生前予約のメリット6・家族の金銭的な負担を軽減できる

生前予約の際、葬儀費用を支払うことで家族の金銭的な負担は軽減されます。

また、葬儀社との契約時の費用の他に発生する参列者の接待代やエンバーミング処置などの費用も確認しておきます。

家族へは支払った金額に含まれる葬儀内容の内訳を伝えておくとよいでしょう。

また、当日執り行う内容によって発生する場合おおよその金額を伝えておきます。

事前に、葬儀費用の金額が把握できていれば、家族が普段できる予算の範囲内で葬儀内容を決められるのもメリットです。

葬儀内容もおおむね打ち合わせができているので、葬儀を執り行う家族は、準備に対する負担も軽減されます。

葬儀の準備を行う際、合わせてお墓や仏壇の生前購入をすると、相続税対策になる場合もあります。

お墓や仏壇は「祭祀財産」に該当するため、生前の購入は相続税の課税対象外とされます。

しかし、ローン購入の場合は相続税の課税対象外から除外されます。

 

葬儀の生前予約のメリット7・終活として行うことで自身の人生を見つめなおすきっかけとなる

葬儀の生前予約は終活のうちのひとつとして行われることが多いです。

葬儀の際、人生の最後に何を望み最後に向けてどういう生き方をしたいのか考えるきっかけになります。

これまでの人生でどんなことを大切にしてきたかを振り返りながら、人生最後に向けて「悔いのない人生を生きる」ための活動を行います。

終活は、財産管理や不動産の問題解決、相続の準備、遺言書の作成、葬儀やお墓の準備などについて整理します。

しかし、終活は生前の整理を行うだけでなく、老後にやりたいことをリストアップし実践していくためにあります。

家族と穏やかに過ごすことや、以前からやりたいと思っていたことに挑戦するなどできることから行いましょう。

葬儀の生前予約を行い、老後の生活を前向きに捉え残された時間を安心に過ごしましょう。

 

 

 

葬儀の生前予約のデメリットはある?

葬儀の生前予約のデメリット1・家族の理解が得られない場合がある

自分で葬儀の準備をすることに対し、家族の理解が得られない場合があります。

家族の理解が得られないまま、葬儀の生前予約をしてしまうと家族間の関係性が悪くなってしまいます。

葬儀の生前予約は、死を連想し縁起が悪いと考える家族もいます。

大切に思っている家族からすると、葬儀のことなど考えたくないと感じるでしょう。

突然葬儀のことについて相談を受けた家族は、葬儀をどのように執り行えばよいのか分からない、費用もどれくらいになるのかなど不安に思い、賛同できない場合も多いです。

家族の理解を得られないまま、一人で葬儀の生前予約をするのは避けてください。

自分が満足する最期を迎えるために、家族との話し合いを重ねて家族の理解が得られるようにしましょう。

本人が生前予約をする場合、家族と相談して賛同を得ることが大切です。

 

葬儀の生前予約のデメリット2・生前予約について周囲に知らせる必要がある

生前予約を希望される場合、周囲の方に知らせる必要があります。

もし家族へ生前予約について知らせていなかった場合、予約していた葬儀社に連絡をすることができません。

家族が他の葬儀社に依頼してしまったら、本人の希望が反映されなくなってしまいます。

また費用を支払っていた場合、無駄になってしまいます。

生前予約をしたら、どこの葬儀社へ葬儀の内容について伝えているか、費用を支払っているかを家族に伝えておきましょう。

しかし、家族にも考えがあるかもしれません。

事前に、細かいところまで相談しておいてから予約をする方が望ましいです。

葬儀社とスムーズに連携がとれず、さまざまな人に迷惑をかけてしまうケースもあるからです。

 

葬儀の生前予約のデメリット3・途中で気が変わったときの対応が必要(費用の事や葬儀の内容など)

葬儀社と生前予約をしたけど、予約した内容を変更したくなった場合、自分で葬儀社へ連絡する必要があります。

生前予約をしてから葬儀を執り行うまでに猶予があると、本人や周りの状況が変わったり、本人の価値観が変わることは多々あります。

途中で葬儀内容や葬儀費用について変更される場合、すべての葬儀社で葬儀内容の変更を受け付けているわけではありません。

生前予約をする前に内容の見直しや変更ができるのか確認しておきましょう。

また、葬儀社によって手数料の取り扱いが違います。申込料、キャンセル料、更新料など一切不要になっているところもあります。

もし、途中で内容の変更をする可能性があるのであれば、生前予約の申込金が必要がない葬儀社を選ぶのも一つの方法です。

 

葬儀の生前予約のデメリット4・予約していた葬儀社が倒産するリスクもある

複数の葬儀社の中から慎重に選んでも、自分が予約していた葬儀社が倒産するリスクがあります。

家族が葬儀社へ連絡したらつながらず、倒産しているのが分かるケースもあります。

葬儀社によって申込金を支払う必要がありますが、倒産しても返金されないことがほとんどです。

葬儀社を選ぶ際、足を運び複数の葬儀社から見積もりを取って比較する、インターネットで葬儀社の紹介サイトを参考にするなどの方法があります。

ほかに、大手の葬儀社でなくても、知人からの口コミで評判がよい地元の葬儀社は比較的信用できるでしょう。

家族に葬儀の手配やその費用の心配をかけないようにと生前予約をされますが、倒産するリスクがあることを念頭に置いてください。

生前予約の際、葬儀費用を支払う場合がありますが、葬儀費用信託を利用することで、全額の損失は回避されます。

 

 

 

葬儀の生前予約のトラブルや予防方法について

葬儀の生前予約について家族で話し合い、エンディングノートなどに記載をしておきましょう

葬儀の生前予約について家族で話し合うことが大切です。

エンディングノートに自分の意思や自分について必要な情報を書いてから、家族と話し合うと伝わりやすいでしょう。

エンディングノートとは最期に備えて自分の情報を整理し、家族に介護やご葬儀などの希望を伝えるために残すノートのことです。

家族と話し合う際、葬儀や墓のことだけでなく、自分の人生観や財産管理などさまざまな内容について書き込みます。

家族と話し合った内容をエンディングノートに書き込んでおくとよいでしょう。

エンディングノートは定期的に見直してください。葬儀の意向が変わった際、家族と再度話し合ったうえで、生前予約した葬儀社へすみやかに相談できます。

生前予約をしたら忘れずに葬儀社名・所在地・連絡先・担当者をエンディングノートに記載しておくと、家族の負担も軽減されます。

エンディングノートは自分の情報をすべて記載されたものです。

ノートの保管場所を家族へ伝えておき、しっかりと管理しましょう。

生前予約の解約について事前に確認しておきましょう

生前予約をした後、葬儀の考えが変わり、他の葬儀社へ変更したい場合があります。

家族が生前予約について知らなかったり、本人から聞いたことがあるけどどこの葬儀社か分からなくなって他の葬儀社で葬儀を執り行ったりする場合もあります。

生前予約をキャンセルする際は、予約した葬儀社へ連絡し、解約手続きを行います。

生前予約のキャンセルは解約手数料が発生することがほとんどです。

葬儀社によって生前予約の契約時に支払った費用や内訳が違います。

葬儀社へ生前予約をされる前に、途中で変更する場合解約手数料が必要になるか必ず確認しましょう。

生鮮予約を解約しなければならない場合もあるので、家族も同席し契約しましょう。キャンセル時のトラブルを回避できます。

 

複数の葬儀社に見積もり依頼をしてから決定しましょう

複数の葬儀社に見積もりは依頼しましょう。よく比較して疑問があるところは、葬儀社にかならず確認しましょう。

葬儀の費用は、居住地域やお寺などによって大きく異なります。

鎌倉新書が調査している「第5回お葬式に関する全国調査 2022年」では葬儀の費用は総額110.7万円でした。

コロナ過での葬儀は家族葬が一般的になっているので、葬儀費用も抑えられています。

しかし、決して安い金額ではありません。

複数の葬儀社から見積もりを取りましょう。

見積書のどの項目の金額が変動するのかを確認しておくと、葬儀後に支払う、おおよその金額が分かるので安心です。

複数の葬儀社から見積もりをとったら、見積もり時の金額と相違が発生することを明記しているか、分かりやすい表現で説明されているか、何に対してどれくらいの費用がかかるかについて比較するとよいでしょう。

 

追加費用が発生する可能性について事前に確認しておきましょう

葬儀社ごとに葬儀のプランが設定されており、葬儀一式がセットになっているプランと各項目ごとに個別の金額が設定されている場合とがあります。

葬儀一式がセットになっているプランはドライアイスやエンバーミング処置、お布施、会食の代金などは別料金になっている場合がほどんどです。

セットになっている内容に何が含まれているか、費用が変動するかどうか確認します。

葬儀社と相談するとき、葬儀の流れを確認しながら、追加費用が発生する項目は何か、一つひとつ尋ねるとよいでしょう。

また、契約時に葬儀費用を支払っていても、その後、葬儀の料金設定が変更になり、追加費用が発生するケースもあります。

時折、料金設定やサービス内容に変更がないか葬儀社にたずねておくことも大切です。

 

葬儀費用信託の利用を検討しましょう

葬儀費用信託とは?/メリットやデメリット・利用方法について

葬儀費用信託とは、生前に作成した葬儀プランの代金を預けておける信託システムです。

生前予約を決めたら、信託契約を結び費用を信託会社が指定した銀行口座へ振り込みます。

葬儀が終えたら、司法書士が契約通りに葬儀施行されたことを確認した後、信託会社が預かった金銭から葬儀社へ支払われます。

葬儀費用信託を利用するメリットは、事前に葬儀代を準備できるため家族の負担が軽減されることです。

また、葬儀の費用は葬儀社ではなく提携している信託会社の口座に預けるので、葬儀社が倒産しても預けたお金は返金されます。

直接現金や預貯金口座を家族に預けるよりも、紛失の心配がありません。

身寄りもない方も生前に費用を支払う準備ができるので安心です。

葬儀費用信託のデメリットは、信託会社と提携している葬儀社でないと契約ができません。

相談する葬儀社が信託会社と提携しているかどうか確認が必要です。

信託会社の費用を預けると預かり手数料が発生することも覚えておきましょう。

 

生前整理業者に終活全般の相談をしておきましょう

生前整理業者のサービス内容について

生前整理とは、生きているうちに自分の財産や持ち物などを整理して、不要なものを処分しておくことです。

近年、断捨離や終活の一環として、生前整理をされる方が増えています。

40代、50代の若い世代も生前整理をされています。

しかし、生前整理は一人で行うのは大変です。また、財産や処分するかどうか、保管方法など、持ち物の整理は迷うことが多いです。

終活セミナーや生前整理のセミナーで学んだり、生前整理業者へ相談したり依頼したりするとよいでしょう。。

生前整理業者は部屋の片づけ、仕分け作業、不用品の買取及び回収、そして清掃などを引き受けてくれます。

特に、仕分け作業は業者ごとにノウハウがあることも多く、経験豊富なスタッフが生前整理をサポートしてくれます。

 

生前整理業者を利用するメリットについて

生前整理業者を利用すると自分や家族にメリットがあります。

遺品の整理や管理は家族が行います。

葬儀の執り行いや書類の手続きなどに忙しく、なかなか遺品整理まで追いつきません。生前整理業者は、家族の負担を軽減してくれます。

生前整理業者とともに作成した「財産目録」を通して、自分の財産状況を把握でき、相続について取り決められます。

生前に相続について取り決めたら、家族へも相続について自分の想いを伝えておきましょう。

残された家族間や相続税の手続きのトラブルを防げます。

財産の整理といっしょに身の回りの物を選別し必用な物を残せるので、自分が大切にしていたものを家族や親しい友人へ譲り引き継いでもらうことができます。

生前整理業者には、生前整理相談士の認定資格を取得しているスタッフがいます。

生前整理は、生前整理相談士に相談しながら整理できるだけでなく、自分のこれまでの人生を振り返り残りの人生をどう過ごしたいかについて考えるきっかけになります。

自分ひとりで生前整理を行うよりも、生前整理業者を利用する方が、一人で悩まずスムーズに整理を行えるでしょう。

 

生前整理(終活)でやっておくべきことについて

生前整理でやっておくべきことはたくさんあります。

何から始めたらよいか迷うでしょう。また、生前整理を開始したもののなかなか作業が終わらず疲れてしまいます。

まず、生前整理の作業を開始する前に生前整理のリストを作成します。

身の回りの整理と財産の整理、残りの人生を考える、の3つに分けて考えます。

身の回りの整理は、不用品の処分とデータの整理です。

特にデータの整理は本人でないと分からないので、漏れがないようリストアップします。

最近は、スマートフォンでSNSや通信販売で注文するときの会員登録をされていますので、紙にすべて書き出します。

IDやパスワードはエンディングノートに記載し、葬儀後家族に退会手続きをしてもらいます。

財産の整理は、銀行口座やクレジットカードの情報、生命保険などはエンディングノートに書いておきましょう。

使わない銀行口座やクレジットカードは、解約します。

最も大切なのは残りの人生について考えることです。

人生の終わりについて考えるのではなく、残りの人生で何をしたいか、何をするべきが考え、エンディングノートに記載します。

 

 

 

葬儀の生前予約の流れやメリット・デメリットまとめ

近年、終活をされる方が増えています。身の回りの整理の一つとして葬儀の生前予約があります。

生前予約をするメリットは、自分の最期の準備が整うので安心して過ごせることです。

家族も自分の意向に沿った葬儀を執り行えます。

複数の葬儀社の見積もりを比較して、予算内で自分が思い描く葬儀を執り行ってくれる葬儀社を選ぶようにしてください。

生前葬儀のデメリットは家族の同意が得られない場合があることでしょう。

葬儀の生前予約は、自分と家族でよく話し合ったうえで、いっしょに生前予約をすることが望ましいです。

生前予約は自分の人生をみつめなおすきっかけになるものです。

自分の最期の準備が整ったら、残りの人生を穏やかに過ごせるようエンディングノートを活用しましょう。

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