【遺品整理が大変で辛い・・・】できない・捨てられない/悲しみを乗り越える方法

目次

遺品整理が大変で辛いと感じる理由について

遺品整理が大変で辛いときの対策  

理由1・大切な家族の遺品を見るのが辛い

遺品整理とは、故人が愛用していた物を整理して片付ける作業です。 遺品整理をすると、故人と過ごしていた風景が蘇るほか、手紙や写真等の思わぬかたちで故人の想いに触れてしまうことも少なくありません。 亡くなった悲しみが癒えぬまま遺品整理をすると、故人との思い出や故人へのさまざまな感情が高まってしまい、作業も進まなくなってしまいます。 そのことにより喪失感も生まれやすく、大切な家族の遺品を見るのが辛くなるとされています。 遺品を整理するという作業は、喪失感に拍車をかけるような状況にもなりかねないため、精神的にとても辛い作業なのです。 喪失感で感情のコントロールが厳しい時は、無理に進めようとせず、遺品整理よりも気持ちの整理の方が大事となってくるでしょう。  

理由2・分別や処分など手間や時間がかかる(体力的・時間的に辛い)

生前整理がされていれが家族の負担は少なくなる

生前整理がされていれば、家族の遺品整理への負担はとても少なくなります。 なぜなら人が亡くなった場合、遺族は葬儀の手続きや役所への届け出等、やるべきことがたくさんあり、遺品整理はそのなかの1つにすぎないからです。 また、故人が片づけられない状態で晩年を過ごしていたならば、ゴミ屋敷になっている可能性も捨てきれません。 せめて貴重品だけでもと思ったところで肝心な場所がわからず、いたずらに時間だけが過ぎてしまうことも。 それだけではありません。遺品整理にかかる時間が増えれば増えるほど、身体や精神的な負担も増えていきます。 そしてそれは、金銭的な負担にも大きく伸し掛かってくるのです。 人生百年時代となった昨今、90歳を過ぎて亡くなる方も珍しいことではなくなりました。 その場合、子どもも高齢になっており、肉体的に辛いと感じてしまう可能性も出てきてしまいます。 生前に整理をすると、遺品整理をスムーズに行うことができるので、残された家族の負担軽減に繋がるのです。  

遺品の分別(貴重品と不用品の分別)に時間がかかる

遺品整理が辛いと感じる理由の1つに、貴重品と不用品を分ける作業が挙げられます。 遺品整理は一般的な引っ越しや片付けとは異なり、家屋にある故人の所有物をすべて仕分け、処分しなければなりません。 遺品は自分のものではないことから、取捨選択が非常に困難です。 そして仕分けをしようにも本人は亡くなっており、判断のつかないものが出てきてしまいます。 判断のつかないものは時間がかかり、精神的にも負担がかかってしまうのです。 そのようなことにならないために、まずは貴重品からはじめてみましょう。以下にリストアップしたので、参考にしてください。   ☑ 銀行等の通帳とキャッシュカード ☑ 印鑑 ☑ クレジットカードと契約状況がわかる書類 ☑ 年金手帳と年金関連の書類 ☑ 身分証明書(健康保険証やマイナンバーカード、パスポート) ☑ 金融資産や有価証券関連の書類 ☑ 指輪や金塊などの貴金属、美術品や骨董品など価値のあるもの ☑ 貸入金関連の書類 ☑ 携帯電話やインターネットのプロバイダーと契約状況がわかる書類 ☑ 公共料金の契約状況がわかる書類 ☑ 土地の権利書 ☑損害保険や生命保険等解約が必要な書類   故人の想い出となる写真やアルバムを残したい場合は、貴重品とは別にして仕分けましょう。 そして想い出の詰まった遺品や愛用品を選ぶときは、親族と形見分けすることを前提に選ぶと良いでしょう。  

粗大ごみの処分は体力的に辛い

粗大ごみの処分も体力的に大変辛い作業です。 粗大ごみの処分は、決められた日にしか捨てることができず、自治体によってルールに違いがあるので調べなければなりません。 また手続きが必要となり、粗大ごみを出す日には、家の外まで出さなければならないため、手間も時間もかかってしまいます。 そして粗大ごみでも対応しているものと、対応していないものがあるので、以下にまとめました。 対応している粗大ごみ ☑ 机・テーブル・こたつ・椅子 ☑ ソファー(ただしスプリングが入っているものは対象外) ☑ タンスや食器棚等の大型家具 ☑ 布団・カーペット等の大きいサイズの布類 ☑ 自転車等 ☑ ファンヒーター・ストーブ(ただし灯油は出しておく)   対応していない粗大ごみ ☑ 冷蔵庫 ☑ 洗濯機・乾燥機 ☑ エアコン ☑ テレビ ☑ パソコン   上記は戸別収集という方法ですが、そのほかにクリーンセンターへ持ち込んで処分する方法もあります。 どちらも家の外へ運ばなければならないため、体力的に非常に辛く負担のかかる作業となります。  

一軒家の場合は膨大な時間がかかる

故人の家が一軒家だった場合は、膨大な時間が必要となります。 仮に「全て処分していい」という故人の意向だったとしても、必然と作業量は多くなってしまいます。 特に庭やガレージ、倉庫付きといった一軒家だった場合は、とても大変です。 ひとりで作業するとは考えず、複数人で行わないと厳しくなります。 そして親やそれより上の世代の方は物を大事に扱い、捨てることがもったいないと感じる世代です。 さらには高齢になってくると、年々身体が不自由になってくるため片付けが難しく、物が多くなっていくのも理由に挙げられます。 生前整理や断捨離を行っていない場合、物の量と比例して遺品整理にかかる時間や体力的な負担も大きく、非常に辛いと感じるでしょう。 また仕事が忙しい場合や、故人とは離れて暮らしていた場合、遺品整理をするための時間がなかなか取れないといったケースも出てきます。 遺品を整理するために何度も通わなければならない辛さも出てくるでしょう。

理由3・遺言書やエンディングノートがない場合は負担が大きくなる

遺言書とは?

遺言書とは「万が一なにかあった場合、自分の意思を伝えるもの」で、法的な効力があるものを言います。そのため書式や内容等、作成方法に細かい決まりがあるのです。 そして細かい決まりがあることで、次のようなメリットがあります。 ☑ 相続人が相続する財産について把握できる ☑ 相続人同士が争うことなく手続きできる ☑ 相続人が遺産分割に熟考する必要がなくなる ☑ 相続人の対象者で行う「遺産分割協議」が要らなくなる ☑ 相続人ではなくても財産を渡すことができる ☑ 相続に関する財産の情報が整理できる   もちろんデメリットとして、無効とされるケースもあります。 ☑ 複数人の署名があると無効になる ☑ 複数の遺言書がある場合は、一番新しい日付のものが有効になる ☑ それよりも古い日付のものは無効となる ☑ 認知症等で本人に意思能力が認められない場合は無効となる ☑作成者が15歳未満の場合は無効となる   なお、遺言書には開封するタイミングが定められており、自由に開封することができないので、ご注意ください。  

エンディングノートとは?

エンディングノートとは「自分にもしものことがあったとき、家族に伝えておきたい情報や要望を記すためのノート」です。また、ご自身の人生の振り返りや備忘録としても使えます。 エンディングノートには法的な効力はありませんが、いつどこでも自由に作成できる手軽さがあります。 種類も豊富で、書店や文具店ばかりか、最近では百均ショップで買えるほかアプリまで誕生しました。 では、どのようなことを書くのでしょうか?まずはその内容から見ていきましょう。 ☑ 自分自身のことや個人情報について ☑ 自分の職歴や今まで歩んできた人生、思い出について ☑ 葬儀やお墓について ☑ 自分の財産について ☑ 年金の振り込みや光熱費等の自動引き落とし口座について ☑ 相続の考え方について ☑ 将来、寝たきりや認知症になった場合の介護について ☑ 終末期の医療について ☑ 家族へのメッセージや想いについて ☑ 連絡先や友人関係等について ☑ コレクションの処分について ☑ 残されたペットについて ☑ パソコンやスマートフォンのID・パスワードについて   上記からも分かるように、エンディングノートは遺言書への下準備としても有効です。 エンディングノートがあることで、遺品整理もスムーズに進めることができ、残された家族への負担も少なくなります。 そしてエンディングノートを書いた場合は、保管場所を必ず家族へ伝えておきましょう。 保管場所が分からなければ、全く意味がなくなってしまいます。 また、家族にエンディングノートを預けたり、見つけやすい場所に保管するのもおすすめです。  

相続人を調べる必要がある

家族が亡くなった後、やるべきことがたくさんあります。その中の1つが、相続人を調べることです。 相続人とは、亡くなった方の配偶者や子ども、兄弟等が該当します。しかし隠し子がいたり、養子縁組をしていた場合は、その方たちも当てはまります。 また、相続人が亡くなっていた場合には、その子どもたちが相続人となります。 相続が始まると、故人の財産は全相続人の共有財産となり、遺産をどのように分けるか話し合いをしなければなりません。 これを「遺産分割協議」といいます。 遺産分割協議を開くには注意点があります。 まず、相続人に漏れがないか確認する必要がでてきます。 そのためには、故人の出生から死亡までの戸籍謄本を集め、調べなければならないのです。 もしも全員揃わないまま遺産分割協議が行われたなら、協議は無効となってしまいます。 例え内容がまとまっていたとしても、法の上では関係ありません。 協議が無効にならないためにも、相続人を調べることはとても重要なのです。  

資産目録を作る必要がある

相続による財産の一覧表のことを「財産目録」といい、そのうちの資産をまとめたものを「資産目録」といいます。 資産目録には、現金や預貯金、有価証券や不動産、生命保険等が挙げられ、種類ごとに分別されていきます。 この資産目録を作っておくことで、財産を明確にする判断材料となるのです。 相続する家族や親族に対しても、財産を調査する負担が省け、スムーズに進められるでしょう。 そしてトラブル回避にも繋がります。 資産目録に関しては、どの財産にどれくらいの相続税がかかるかも明記する必要があるため、遺産分割協議の際には、非常に役立つでしょう。 相続人が公平に財産を分けるためにも、資産目録を作る必要があるのです。  

遺産相続で揉める可能性がある

今まで仲が良かった家族や親族だったとしても、揉める可能性があるのが遺産相続です。 遺産相続は利益を追求するあまり、自己主張を通したくなってしまいます。 その結果、押し問答の言い争いになってしまい、良好だった関係が壊れてしまうのです。 一度でも揉めてしまうと、相続が終わるまで長期化する可能性があり、家族や親族への精神的な負担もかかってきます。 相続人がはっきりしており、財産分与しやすいケースなら、それほど問題にはならないかもしれません。 ただし、遺産への思い入れが強い場合や立場の違いでも、トラブルを招きやすいので注意が必要です。 家族や親族が相続で揉めないようにするには、遺言書やエンディングノート、資産目録といった事前の準備が必要不可欠なのです。  

銀行や保険の手続きができない

家族が亡くなると、銀行や保険の手続きも進めなければならず、頭を抱えている方も多いことでしょう。 ここからは銀行と保険に分けて、手続きに必要な書類や方法をご紹介します。 故人の銀行口座を遺産相続したい場合、死亡手続きをする必要があります。 そして口座名義人が亡くなったことを知ると、口座を凍結します。凍結することで、預金を保護できるからです。 預金口座を遺産相続するためには、印鑑証明や故人の出生から死亡までの戸籍謄本、相続する全員の戸籍謄本等を揃えなければなりません。 また、遺言書の有無でも必要書類の内容は変わりますので、事前に問い合わせると良いでしょう。 故人の保険を手続きしたい場合には、死亡診断書や請求書、受取人の戸籍謄本と本人確認書類(身分証明書)、故人の住民票除票(亡くなった後の住民票)、保険証書が必要となります。 保険証書は、なくても手続きができる場合もありますが、準備していた方が賢明です。 また、銀行や保険の手続きまで手が回らないなら、遺品整理業者に任せるという方法もあります。  

デジタル遺品の整理や処分が難しい

ここ数年、遺品整理で問題になっているのが、デジタル遺品の整理や処分についてです。デジタル遺品とは、スマートフォンやパソコンのデータ、ネット銀行の口座、オンライン証券。そしてSNSやオンラインの会員サイト、プロバイダーの契約等になります。 特にスマートフォンやパソコンは、パスワードが分からない限り、解除することもできません。 持ち主が亡くなってしまうと、知らせたい方の連絡先や、SNSの対応もできなくなってしまいます。 ネット銀行の口座やオンライン証券もデジタル資産となりますが、手が付けられない状態のままだと、家族への労力は増すばかりです。 デジタル遺品は故人しか知りえないことが多いため、生前にエンディングノート等で書き残すことをおすすめします。 処分に関しても困る一因ですので、方法まで書いてあると親切でしょう。 遺品整理でのトラブルも防ぐことになります。    

遺品整理がつらい・捨てられない/悲しみを乗り越える方法

悲しみを乗り越える方法1・大切な人の死を受け入れて悲しみに浸る/泣きたいときは泣く

大切な人を失って悲しい気持ちになるのは、当然のことです。ただ、その悲しみに蓋をしていたなら、心と身体からさまざまな支障が出てくる可能性があります。 無理に感情を抑え込むのは逆効果になってしまうのです。 そして周囲に心配かけないよう気丈な振る舞いをしたり、葬儀等で故人が亡くなったことへの悲しみに浸れていなかった場合、故人の死とちゃんと向き合えていなかった可能性が大きいです。 そのためには、自分の感情ととことん向き合い、感情を吐き出すと良いでしょう。そのなかでも、泣く行為は特におすすめです。 泣く行為で得られるメリット ☑ 涙にはコルチゾールと呼ばれるストレス成分を低下させる作用がある ☑ 涙を流すことで気持ちが落ち着きリラックス効果もある ☑ 思い切り泣くと疲労感が得られて熟睡感も感じられる ☑ 泣くことで感情を安定させ穏やかな状態にしてくれる ☑ 泣くとエンドルフィンという神経物質の鎮痛効果により悲しみを和らげてくれる   それでも泣けない、辛いという方には「ノートに自分の気持ちを書き綴る」「悲しい音楽や歌詞が共感できる音楽を聴く(ただし明るい曲調はNG)」という方法もあります。  

悲しみを乗り越える方法2・悲しみを周囲に打ち明ける

大切な人の死を受け止めるには、その悲しみを周囲に打ち明けることも有効です。 まずは親戚や友達等、故人と近しい間柄の人に今の気持ちを素直に打ち明けてみましょう。 お互い共感することで、癒された気持ちになるはず。 また、過去に同じような経験をした人へ打ち明けたなら、アドバイスを貰える可能性があります。 その人がどのようにして向き合い立ち直ったのかを知れば、それだけで心が軽くなり、勇気が貰えるでしょう。 そしてただ、話しを聴いてくれるような人に打ち明けることも有効手段の1つです。 傾聴して貰えると、自分の気持ちをストレートに伝えることができます。 言葉にすることで自分の気持ちを知るきっかけにもなり、整理することにもなるのです。 打ち明けるのが苦手だったり、そういう場所がないなら、ブログを書くのもおすすめです。 ブログを書くことで、客観的に見ることができるようになります。同じような境遇にある人のブログを読むのもおすすめします。  

悲しみを乗り越える方法3・遺品に触れることで悲しみに浸る(辛いときは無理に進めない)

遺品整理をしていると、故人の愛用品に触れる機会があります。 まだ心の傷が癒えていないうちから、機械人形のように作業をすることはとても注意が必要です。 その状態で遺品整理を進めてしまうと、さらなる精神的ダメージを受けてしまう可能性があるからです。 深い悲しみを抱えたままだと、辛いだけの作業となってしまいます。 まずは死を受け入れるところからはじめ、精神的なダメージを回復するまでしっかり悲しみに浸りましょう。 状況が許すなら、無理に整理をする必要はありません。故人の愛用品に触れ、故人と過ごした日々を思い出してみてください。 そして目一杯に泣くことで、今まで抑えていた感情を吐き出し、受け入れることができるようになります。  

悲しみを乗り越える方法4・手元供養で心の拠り所をつくる

悲しみを乗り越える手段として、手元供養をする方法もあります。 手元供養とは、お墓に入れる一般的な供養法ではありません。 故人の遺骨や遺灰をパウダー状に粉骨し、自宅でも故人を偲ぶことのできる新しい供養法です。 別名、自宅供養とも呼ばれています。 手元供養は従来とは異なり、ペンダントやネックレス等の中に遺骨を入れる「遺骨アクセサリー」や「ミニ骨壺」「故人の衣服で作るぬいぐるみ」「ガラス製のお墓」等、デザイン性の高いさまざまな種類の供養品があります。 手元供養の最大のメリットは、亡くなった家族の存在を身近に感じられることです。 大切な人との別れが受け入れられず、「近くで見守ってほしい」という願いをかなえてくれます。 故人の生きた証をそばに置くことで心の拠り所となり、ずっと大切にしたいと願う方に合った供養法といえるでしょう。 また遠方に住んでいるために、お墓参りが難しいという方や、高齢で移動が厳しい方にも手元供養が選ばれています。  

悲しみを乗り越える方法5・グリーフケアを受ける

グリーフケアとは?

グリーフケアとは「深い悲しみのなかにある遺族に寄り添って、再び日常生活を送れるようサポートする方法」です。 具体的には、専門家によるカウンセリングやワークショップ、日常生活での対処療法等、多岐にわたります。 そして、グリーフケアに関する専門家に話すことで心の整理がつき、今までの辛さも軽減するとされているのです。 そのほかに、自分でできるグリーフケアも存在します。例えば、専門家へ頼る前に誰かに話したり、ノートやブログに書いたり、葬儀や遺品整理に参加する等、たくさんあります。 さらに、グリーフケアを必要とする平均期間というものがあります。

亡くなった方 グリーフケアが必要な平均期間
約3年
配偶者 約4年半~5年
子ども 約5年

  このように、グリーフケアには丁寧に時間をかけて行う必要があるのです。 もしも精神的にダメージを受けていて、遺品整理が辛いと感じる場合には、グリーフケアを受けることも視野に入れてみましょう。  

悲しみを乗り越える方法6・眠れない・食べられない場合は早めに受診しましょう(うつ病の予防)

家族や大切な人との死別は「人生最大のストレス」といわれており、遺族の心や身体にはさまざまな影響が生じやすくなります。 そして亡くなった直後には、強い衝撃と死を否定する気持ちが沸き起こります。 その後、数週間から数カ月にわたって喪失感や罪悪感等、自分ではコントロールできない感情がでてくる可能性も。 この時期になると、疲労感や食欲不振、不眠等の症状もでてきてしまいます。 一時的なものは「抑うつ状態」と考えられるため、過度な心配はしなくて良いでしょう。 しかしそれが一日中続いて、日常生活にも支障をきたしている場合には、注意が必要です。 「うつ病」の可能性があるため、病院への受診をおすすめします。 不安な方は下記をチェックしてみましょう。うつ病の診断基準になりますので、参考にしてください。 【基本となるうつ病の症状】 ほぼ毎日ずっと気分が落ち込んでいる ほぼ毎日ずっと物事に興味がない、あるいは楽しめない 【チェックリスト】 ほぼ毎日、食欲が低下(増加)し、体重の減少(増加)が著しい ほぼ毎日眠れない、もしくは寝すぎる ほぼ毎日、話し方や動作が鈍くなったり、イライラしたり、落ち着きが無くなったりする ほぼ毎日、疲れやすかったり、やる気がでなかったりする ほぼ毎日、自分に価値がないと感じたり、自分を責めるような気持ちになる ほぼ毎日、考えがまとまらず集中力が低下して、決断できない 自分を傷つけたり、死ぬことを考えたり、その計画を立てる ※アメリカ精神医学会による「DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル」より引用 上記の症状のうち【基本となるうつ病の症状】のいずれかと【チェックリスト】が5個以上当てはまる。 そして、それらがほぼ1日中続き、通常2週間以上継続している場合に「うつ病」と診断されます。 ただし、上記のチェックリストはあくまで可能性を判断するもので、確実な診断ではないことをご留意ください。  

悲しみを乗り越える方法7・遺品の整理は親族や兄弟と協力して行いましょう

遺品整理をする際は、決してひとりでしようとせず、親族や兄弟と協力して行うと良いでしょう。 親族や兄弟と協力して行うことで、さまざまなメリットが得られます。 まず、体力面での辛さが格段に減ります。遺品整理では、大きいサイズや重さのある 家電製品や家具等を運ばなければなりません。 それらを運び出す際には、複数の男性の力が必要となります。 そして物量が多い場合には、単純に作業が増えてしまい、その辛さから途中で挫折してしまう可能性もあります。 そのような時にも、複数人で整理をすることは有効です。 また、故人の愛用品を見て、想い出を共有することもできます。そうすることで、精神的な辛さも軽くなり、故人を偲ぶことにも繋がるでしょう。 遺品整理を親族や兄弟と進めて作業すると、グリーフケアの効果も期待できるのです。 ただし、作業を行う際は近親者のみで行いましょう。遺品の中には個人情報や貴重品も含まれていますので、注意が必要となります。  

悲しみを乗り越える方法8・遺品整理の区切りや時期を決めてみましょう

49日法要・1周忌・3周忌など親族が集まる機会に話し合いをしましょう

悲しみを乗り越える方法としては、遺品整理の区切りや時期を決めるのも1つの手です。 区切りや時期を決めることで、気持ちも整えやすくなるからです。 故人が亡くなった直後は、葬儀やお墓の手続き等、やらなければならないことが多く、遺品整理までなかなか手が回りません。 落ち着くまでしばらく時間がかかってしまいます。 一般的に遺品整理をする時期として、四十九日法要・一周忌・三周忌等の法要が良いとされています。 親族に「法事に合わせて遺品整理を始める」と伝えることで、協力が得られやすくなり、トラブルも回避できるでしょう。 法事に合わせて親族が集まると、話し合いながら作業ができるようになります。 さらに、形見分けもスムーズに進められるメリットもあります。    

 

 

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遺品整理が大変で辛い場合は遺品整理業者に依頼をすると安心

遺品整理が辛い場合は遺品整理業者に依頼すると安心

遺品整理業者の選び方1・必要な許可証を所持または連携がとれている業者を選ぶ

遺品整理業者は「一般廃棄物収集運搬許可証」と「古物商許可証」を所持している業者を選びましょう。 「一般廃棄物収集運搬許可証」とは、家庭から出る一般廃棄物(食品や衣類、食器、家具等)を収集し運搬するための許可証です。 遺品整理では山のように処分品が出てきます。 これらをゴミとして引き取ることができるのは「一般廃棄物収集運搬許可」を所持している業者だけなのです。 所持していない業者に頼んでしまうと、ゴミを不法投棄される可能性があります。 ゴミの不法投棄は業者だけでなく、依頼主も罪に問われてしまいます。 そして個人情報の流出にもなりかねないので、遺品がどのように処理されるか確認することも大切です。 また、所持していない業者でも「一般廃棄物収集運搬許可」を所持している別業者と連携が取れていれば問題ありません。 「古物商許可証」とは、中古品を売買する際に必ず必要となる許可証です。 遺品整理をすると、家具や家電製品、貴重品、骨董品等、買い取り対象となる遺品もたくさん出てきます。「古物商許可証」を所持する業者に頼むと、費用の軽減にも繋がります。  

遺品整理業者の選び方2・2~3か所に見積もり依頼をしましょう

遺品整理を業者に頼む際には、2~3か所に見積もりの依頼をしましょう。 なぜなら、複数か所の見積もりを取ると、高額な料金を請求してくる業者を見分けることができるからです。 さらに、その地域での料金相場を知ることができ、1番安い業者に頼むことも可能となります。 そして、相談や訪問見積もりを無料で行っている業者を選びましょう。 良い業者は依頼主にわかりやすいよう、詳しく丁寧に見積もりを出してくれます。 見積もりの内容で浮上した疑問点は、全て確認したうえで依頼することも忘れないでください。 今後のトラブルを回避するための重要なポイントとなります。 遺品整理は根気のいる大変な作業なので、依頼主の辛い気持ちに寄り添ってくれる業者を選ぶことも大切です。  

遺品整理業者の選び方3・遺品整理士が在籍している業者を選びましょう

遺品整理士とは、一般社団法人遺品整理士認定協会が発行している民間資格を指します。 遺品整理士は、業界の健全化を目的につくられた資格で、遺品整理に精通している専門家です。 遺品整理に関する専門家が在籍していると優良業者であることが多く、業者選びのポイントにもなります。 遺品整理士が在籍している業者は、サイト等に記載していることも多いため、確認してみると良いでしょう。 また遺品整理士は、グリーフケアについても知識があります。 そのため遺族の心情に寄り添った、より細やかな対応を行いやすくなります。 グリーフケアを行いながら作業をすると、自分の感情を素直に吐き出しやすくなり、気持ちを整理することにも役立つでしょう。  

遺品整理業者の選び方4・実績が多い業者を選びましょう

遺品整理を頼む場合には、実績が多い業者をおすすめします。 遺品を整理する際、ネックになってくるのが物量の多さです。効率よく進めていくためにはやはり、経験と専門的な知識が必要になってきます。 経験値の少ない業者を選んでしまったのなら、手間がかかってしまい、いたずらに時間だけが過ぎてしまう可能性もあります。 実績が多い業者を探す方法として、評判や口コミを参考にすると安心です。 友人や身内からの情報であれば、信憑性も高まります。 より具体的な感想やアドバイスも貰えるでしょう。 ただし、インターネットの口コミには疑問符がつきます。 自社サイトでは自作自演の可能性や、ランキングサイトでは裏工作がされている可能性があるからです。 インターネットの口コミを参考にする際には、信頼性のあるサイトで情報を得るようにしてください。  

遺品整理業者の料金相場について

遺品整理業者へ頼む際の料金に関しては、部屋の広さや数で見積もるケースが大半です。 また、トラックの大きさや台数によっても異なります。 さらには、部屋は何階にあるのか、駐車スペースの有無等でも、追加料金がかかる場合もあります。 では、遺品整理に必要な料金を見ていきましょう。全国の相場は次の通りです。

間取り 料金の目安 作業人数 作業時間
1K 34,651円~ 1~2名 1~3時間
1DK 56,031円~ 2~3名 2~4時間
1LDK 76,905円~ 2~4名 2~6時間
2DK 103,130円~ 2~5名 2~6時間
2LDK 128,425円~ 3~6名 3~8時間
3DK 154,715円~ 3~7名 4~10時間
3LDK 177,443円~ 4~8名 5~12時間
4LDK 220,648円~ 4~10名 6~15時間

※「みんなの遺品整理」より引用   しかしながら、物量によっても料金は変化します。 例えばゴミ屋敷だった場合には、処分する量が多ければ多いほど、料金も上がっていきます。 そして特殊清掃が必要となれば、またその分の料金が加算されてしまうので、注意してください。    

遺品整理で大変・辛い思いをしないためにできることは?

生前整理をしておくと残された家族への負担が少ない

生前整理とは?

生前整理とは、元気なうちに身の回りの物や財産を、自分の手で整理することをいいます。 断捨離と同じように、要るもの要らないものに分けて処分していきます。 自身が亡くなった後、遺族の遺品整理が軽くなるだけでなく、生前に整理したことで、相続に関することや、気付いていなかった問題を知る機会にもなります。 自分の手で整理をすると、懐かしい写真や思い出の品が出てきて、過去を懐かしむ時間にもなるでしょう。 また、生前整理をすると、残りの人生を見つめなおすきっかけにもなります。 物がなくなったことで、身も心もすっきりし、老後の暮らしも快適に過ごせるでしょう。 そしてあまりにも物が多いなかで生活していたなら、怪我を誘発してしまう危険があります。それを回避するためにも、生前整理は有効な手段なのです。  

生前整理業者に依頼するメリット

生前整理業者に依頼する最大のメリットは、時間をかけることなく整理し、処分してくれることではないでしょうか。 生前整理では自分の意思で分別できますが、体力的にも精神的にも大変な作業です。 整理業者に、残してほしいもの、処分してほしいものをあらかじめ指示しておくことで、すべて仕分けをしてくれます。 ひとりでは運べないような、家具等の大きいものや重いものも運搬してもらえますよ。 また、生前整理業者のなかには、リサイクルや買い取りにも対応している業者もあります。 引き取ってもらえれば、その分の現金化が見込めますし、費用も抑えられる可能性が大きいです。 さらに整理業者に頼めば、清掃までしてくれるところも。費用はかかってしまいますが、それ以上に得られるメリットの方が多いでしょう。  

親の終活のサポートをする

実家の片付けをはじめる

親が元気だからといって、実家の片付けをしないままでいると、あとあと大変です。 特に物が多い家だった場合、遺品整理をする際に、とても辛い思いをしなければなりません。 片付けをするなら、親と子が一緒に行うことをおすすめします。 一緒に作業を進めていくと、自然とコミュニケーションが生まれ、昔の思い出話が聞けるかもしれません。 そして、親の考えや気持ちを知ることができたり、ご自身の意見も伝えることができたりと、良いきっかけにもなるでしょう。 また、貴重品等の場所を共有することで、遺品整理でのトラブルを防げる可能性もあります。 ただし、親が片付けに賛同しない場合は、無理に進めなくても構いません。まずはご自身の部屋だったり、身の回りのできるところからはじめてみましょう。  

終活について親と話し合いをする

遺言書やエンディングノート、生前整理も終活の1つですが、1番大切なのは直接、親と話し合うことです。 具体的には「急病で入院や手術することになったとき」「認知症の症状がでたとき」「介護が必要になったとき」「亡くなったあとの処置」「お墓やお葬式のこと」「相続に関すること」等々が挙げられます。 ただし突然、終活の話をしてしまうと、親の機嫌を損ねるかもしれません。 終活はとてもデリケートな話題のため、話すタイミングや話しの流れを見極めたうえでの十分な配慮が必要です。 終活は人生の集大成でもあります。 親の人生を振り返り、辛かったことや楽しかったこと、たくさんの想い出を共有してあげてください。そして残りの人生をどう過ごしたいか。 親の気持ちに寄り添いつつ、じっくりと話し合うことを心がけましょう。  

エンディングノートの作成を手伝う

エンディングノートは、家族と一緒に作成することも良いでしょう。 なぜなら、エンディングノートは残された家族にも深く関わってくるからです。 そして普段、日記や手紙を書く習慣がない方には、億劫に感じてしまうかもしれません。 そのような場合でも、家族がエンディングノートを手伝うことは有効です。 エンディングノートを完成させるには、ある程度の時間が必要となってきます。 なかなか進まない場合には、まず記入しやすい項目から始めると良いでしょう。 たとえば、ご自身に関する情報や趣味、特技、好きな食べ物、印象的に残っている旅行先等がおすすめです。 昔話をするように楽しみながら進めてみてください。 今まで歩んできた人生を一緒に振り返る作業は、お互いにとってかけがえのない時間となることでしょう。 また、話しを聞きながら家族が記入をするのもひとつの手です。 話しを聞きながら家族と相談することで、これから取り掛かるべき優先順位は何なのかが、自然と分かるようになってきます。 そして医療や葬儀等に関しても知っていれば、意見がぶつかったり希望が通らないといったトラブルも防げるでしょう。 ただし、作成に気乗りしない場合は無理強いしないほうが良いです。 家族が寄り添い、おおらかな気持ちで接することが大切です。    

遺品整理が大変で辛い理由/悲しみの乗り越え方まとめ

遺品整理は残された家族にとって、大変辛い作業です。遺品を見るのも辛いと感じるなら、故人の死を受け入れ、悲しみに浸るところからはじめてみてください。 感情に蓋をして無理に進めようとした場合は、逆効果になってしまいます。 遺品整理をするにも、物が多すぎて辛いときは、遺品整理業者を利用しましょう。 遺品整理業者は遺品整理のプロです。利用すると肉体的にも精神的にも、とても楽になります。 遺品整理業者には、遺品整理士という資格を持ったスタッフも在籍しています。 遺品整理士はグリーフケアにも精通していますので、遺族の気持ちに寄り添った細やかな対応が可能です。 遺品整理をする際は、ひとりで抱え込もうとせず、家族や親族と話し合いましょう。 そしてときには、専門業者の力も借りて、無理なく行うことをおすすめします。

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