特殊清掃業者のサービス内容について
サービス内容1・除菌、抗菌
孤独死などで亡くなった場合、発見が遅れるとご遺体からは血液などの体液が出てきます。
床などに染みついた体液は時間が経つにつれて腐敗してしまうため、そこからさまざまな細菌が繁殖してしまいます。
菌によっては感染の危険性があるものも。
さらに孤独死した人が肺炎などを患っていれば、感染症のリスクも高くなります。
二次感染を防ぎ、他の病気の原因とならないようにするためにも遺品整理などをする前に専用の機材を使い、徹底的に除菌・抗菌することは特殊清掃の必須作業です。
サービス内容2・消臭
人などの生き物は、亡くなると腐敗が始まります。
孤独死などで亡くなってから長期間放置されたままだと、ご遺体は腐敗が進んでしまいます。
そして、体から出た体液や汚物から強烈な悪臭を放ち室内に残存します。
亡くなった原因や状況により臭いは異なりますが、悪臭は通常の清掃では処理ができないため、臭いの元を取り除き完全な消臭をするには専用の薬剤や機械での掃除が必要です。
また、臭いが染みついている物がある場合、そのまま置いておくと再び臭いが充満することも。
交換できるものは交換することをおすすめします。
サービス内容3・清掃(体液や汚れなどを落とす)
孤独死などで亡くなって発見されたとき、ほとんどの場合血液や尿などの体液が流れ出ています。
その体液が悪臭の原因となっていますが、床の上の汚物を除去しただけでは臭いはなくなりません。
亡くなった人の状況や環境、場所によっても異なりますが、たとえばフローリングの上で亡くなられていた場合、フローリングの隙間に体液が流れ込んでいます。
流れ込んだものも完全に除去しなければ臭いは取れないため、フローリングをめくり隙間に入った体液を除去する必要があります。
また畳の場合には、畳と畳の間に体液が流れ込んでいるため、剥がして清掃しなければいけません。
サービス内容4・害虫駆除
亡くなった人の発見が遅くなると汚物や腐った食品、遺体などに虫が付き部屋から大量の害虫が発生します。
時期によって発生する数は異なりますが、夏場のハエだと約2週間で成虫になるため、ごく短期間で大量発生してしまいます。
増えたハエは体液などを付着させて移動するため、部屋の至るところを汚してしまう可能性があり状況は悪化してしまうでしょう。
またハエはわずかな隙間から侵入できるため、室外に出てしまうと近隣の住民にも多大な迷惑をかけることになりかねません。
そうならないため専用の薬剤を使い、徹底的に害虫駆除を行う必要があります。
サービス内容5・リフォーム(必要があるとき)
亡くなってから特殊清掃を行いそれで終了となる場合もありますが、一部ではリフォームが必要になるケースもあります。
以下のような場合です。
●より効果的な脱臭のため
●臭いの再発生を防ぐため
です。
死後1週間以上経っていると遺体から体液が漏れ出て、床の隙間から下地まで浸透している場合があります。
下地の状況は部屋の作りによって異なりますが、下地まで浸透してしまった場合には撤去・張り替えをしなければ臭いが完全に消えることはありません。
臭いの浸透具合によって、リフォームが必要になるケースがあるでしょう。
しかし下地を除去しても、建物の基礎にまで臭い物質が付着していることもあります。
その場合には、下地に臭いを完全に止めるためのコーティング処理をして再発生しないようにします。
サービス内容6・遺品整理(オプション)
家族や親族が孤独死をすると、多少のパニックがあるかもしれません。
そのような中、遺品整理をするのは大変でしょう。
さらに何も知らないまま部屋に入り、遺品整理をするのはとても危険です。
遺体から出た体液の悪臭や雑菌が家財に付着しているため、汚染物に触れることによる感染のおそれがあるからです。
さらに、害虫や感染菌を外に出してしまうと近隣の人にも多大な迷惑がかかってしまうため、特殊清掃とともに遺品整理をしてくれる業者にお願いするのがおすすめです。
サービス内容7・不用品回収、不用品買取(オプション)
特殊清掃の現場に残されている遺品は亡くなった人が大切に使っていた物が多いため、遺品をゴミとして処分してしまうのに抵抗ある人もいるでしょう。
特殊清掃業者の中には、清掃後独自の分別方法を行い貴重品や価値のあるものはお客様へ、他の遺品については海外に輸出し、現地の必要とされているところへリユースしている会社もあります。
また、全国の買い取り専門業者が使う買い取りシステムを駆使して、亡くなった人が生前使用していたものを買い取ってくれる業者もあります。
不用品を回収したり買い取ったりしながら遺族の気持ちに寄り添い、遺品をゴミとしてではなく丁寧に扱ってくれる特殊清掃業者が安心です。
特殊清掃に必要な資格や資格の取得方法について
特殊清掃には必須の資格はありません
特殊清掃を行うにあたって、必要な資格はありません。
そのため、専門業者でなくても行うことは可能です。
しかし、特殊清掃には特殊な清掃をするだけでなく、以下のようなことも行います。
●害虫駆除
●室内の消臭や脱臭
●不廃物処理
●必要があればリフォーム
●遺品や不用品の整理や買い取りまたは廃棄
これらの仕事をするには、資格や許可が必要な場合もあります。
また、技術や経験がなければ見た目がきれいになっても臭いが残ってしまう可能性があるでしょう。
そうすると、業者への信用が下がりさらに周りにも迷惑がかかってしまうことに。
資格があると会社への信頼度が上がるため、資格が必須でなくても取得しておいた方がプラスになる場合があります。
ここからは特殊清掃員として仕事をするにあたって、あると望ましい資格についてご紹介します。
特殊清掃にあると望ましい資格1・中型免許(不用品回収などに使う)
特殊清掃の仕事をするにあたって、あると望ましい資格のひとつ目は「中型免許」の資格。
まず、車が運転できなければ、依頼者の元に向かうのにとても不便です。
しかし普通免許だけでなく、中型免許を持っているとさらに役立ちます。
特殊清掃をする家の多くは、物に死臭や体液等が付着しています。
それらのものは再利用できず、処分しなければいけません。
中には布団やベッド、タンスなどの大きな家具もあるでしょう。
それらの物を処分するとき、小さな車では運びきれない場合もあるため、大きめのトラックに積み込み運びます。
その場合、中型免許を持っておらずトラックもなければすぐに作業ができないためスムーズに進まないでしょう。
しかしトラックが運転できる中型免許があれば、スムーズに運搬作業ができます。
また、専用の機材や薬剤の運搬も必要になるため、持っていると役立つ資格のひとつです。
特殊清掃にあると望ましい資格2・事件現場特殊清掃士
特殊清掃を行うにあたって、あると望ましいふたつ目の資格は「事件現場特殊清掃士」です。
この資格は事件現場特殊清掃センターが発行している特殊清掃に特化した民間の資格となっています。
だれでも申し込むことができ、2ヶ月程度の受講で取得可能です。
講座では、以下のような点を学べます。
●業務を行うときの心構え
●特殊清掃を行うときに使用する薬剤の正しい使い方や知識
●安全に処理するため除菌や消臭・脱臭の基礎知識
●関連法令についての知識や解釈
超高齢化が進んでいる現代、孤独死などが増加しているため特殊清掃を必要としている現場は多く、特殊清掃員が社会的に必要とされています。
そのため、専門的な知識を持っている事件現場特殊清掃士の需要はますます高くなっています。
特殊清掃にあると望ましい資格3・遺品整理士
次に特殊清掃をするにあたって持っていると役立つ資格は「遺品整理士」の資格です。
こちらは、「一般社団法人遺品整理士認定協会」が認定した知名度の高い民間の資格で、遺品整理にまつわる一定の知識と技術を備え、遺族に代わって遺品の整理を行います。
テキストやDVDなどの教材で2ヶ月間受講し、その後課題レポートによる認定試験を受けなければいけません。
認定試験に合格後、遺品整理士としての資格を取得できます。
遺品整理士の資格を取得すると、以下のような活動ができるようになります。
●遺品整理の基本となる法規制や実務知識を習得できる
●遺品整理士認定協会のサービスが利用できる
●他業者との情報交換ができる
●遺品整理業界の健全化を図る活動に貢献できる
特殊清掃の仕事は遺品整理も合わせて実施することが多いため、集客のためにも取得しておくことをおすすめします。
特殊清掃にあると望ましい資格4・除菌マイスター
次に特殊清掃を行うときにあると望ましい資格は「除菌マイスター」の資格です。
こちらは、「一般社団法人日本除菌脱臭サービス協会」が認定している民間の資格となっています。
特殊清掃では汚染されたものや不廃物が多くあるため、目に見えない菌が繁殖し虫などによって病原体が媒介する可能性が非常に高いです。
そのため、除菌に関する正確な知識を取り入れ、効果を上げる作業を行うことが非常に重要です。
除菌マイスター資格の講習では以下のような点を学びます。
●除菌を行うために必要となる薬剤、機材に関する基礎的な知識
●除菌作業の具体的な作業方法についての知識
●薬剤の管理方法
●関連する菌についての基礎的な知識
●除菌効果の確認に関する知識
汚染を物理的に取り除き、人や物が二次的に汚染されることを防ぐため、専門的な知識を持った人が除菌を行うことは安心につながるでしょう。
特殊清掃にあると望ましい資格5・脱臭マイスター
特殊清掃をするにあたって、持っておくとよい資格は「脱臭マイスター」の資格です。
こちらも上記で述べた、「一般社団法人日本除菌脱臭サービス協会」が認定している資格となっています。
孤独死などの特殊清掃を行う場合、発見が遅いほど悪臭が漂っているため徹底的に除菌とともに脱臭もしなければいけません。
そのため、除菌に加えて脱臭する正確な知識を持っておかなければ、清掃が終わっても臭いが消えないという結果になってしまう場合もあるでしょう。
脱臭マイスターを取得するために受ける講習内容は以下のとおりです。
●脱臭を行うために必要な薬剤や機材に関する基礎知識
●協会独自の脱臭理論OST法(日本国内の脱臭除菌シーンにおける協会によって策定されたオゾンを用いた強力脱臭法)について
●脱臭作業の具体的な作業方法についての知識
●代表的な臭気物質に関する基礎知識
除菌マイスター、脱臭マイスターともに申し込む場合には協会の会員登録が必要です。
特殊清掃にあると望ましい資格6・臭気判定士
次に、特殊清掃で持っていると役立つ資格は「臭気判定士」の資格です。
臭気判定士とは、嗅覚測定法を行う資格で悪臭防止法に基づき環境省が定めた国家資格でとなっています。
悪臭の苦情は、法で定められている特定悪臭物質を規制するだけでは解決できない
場合が多いのが現状です。
そこで、嗅覚測定法という、人が臭いを感じなくなるまで希釈した臭気濃度で臭いの強さを判定する方法が取られますが、その仕事を行うのが臭気判定士です。
分析機器で測るより、人間の嗅覚で測定するほうが国際的にも主流となっています。
臭気判定士は臭いに関する専門知識や対処法を学んでいます。
特殊清掃をする際、その部屋を次に人が居住できるように回復するとともに、近隣の住民への配慮から死臭などの臭いを除去する脱臭が最も重要な作業ともいえます。
元の臭いそのものが除去できているか確かめるため、臭気判定士の資格はとても役立つでしょう。
特殊清掃は専門業者に依頼するのがおすすめの理由
完全消臭には基礎の解体が必要になるケースが多い
解体届のある業者でなければ完全消臭はできない
孤独死などの場合、特殊清掃では汚染物の清掃をしなければなりません。
汚染物は表面の目に見えるものだけでなく、遺体から出た腐敗液の汚染物質が見えない床下や壁の内部にまで浸透していることがあるため、その場所も清掃しなければいけません。
しかし床や壁の表面だけを洗ったり壁紙を張り替えたりするだけでは、内部まで浸透した物質を除去することは不可能です。
悪臭の元が除去できないままだと、臭いも残ってしまいます。
そのため内部にまで浸透したものを取り除き完全に臭いを消すには、床板を剥がすなどの解体作業をする必要があります。
トイレなどの狭い場所で亡くなり放置されていた場合、腐敗液が広がらず床下や壁の内部にまで到達しているケースが多いです。
床や基礎などの解体を行うには解体届が必須
特殊清掃をするにあたって、遺体の腐敗臭を完全消臭・脱臭するため、必要な場合には床や基礎などの解体作業を行う必要がありますが、過去に安易に解体作業をしトラブルが発生したため、法の改正が行われました。
令和元年6月1日より、解体をする場合には必ず解体届を県に提出し解体業者の登録が必要となりました。
そのため特殊清掃時に行われる室内の部分解体や、壁紙の撤去など解体届を取得していない業者の施工は違法となっており注意が必要です。
特殊清掃業者が解体届を取得しているのかどうか信頼にも関わってくることなので、以下の方法でしっかり確認するようにしましょう。
●特殊清掃業者のホームページのトップページを確認する
●会社の概要を見て確認する
●行政の都道府県のホームページから登録されている業者か確認する
解体届の種類と取得要件について
大臣許可の解体届
特殊清掃業者を選ぶにあたり、建設業認可の解体工事登録をしているかは特殊清掃の品質にも直接影響があるためとても重要です。
解体工事登録とは、国土交通省管轄の国家資格で建設業許可を保有しなくても解体工事が行える登録制度。
施工を行う各都道府県において登録すると、500万円未満の施工であれば解体作業を行うことが可能となっています。
しかし大臣許可を取得すると、全国すべての施工が可能になり500万円以上の施工も可能に。
しかし取得するには「国土交通省の定める基準に適合する技術管理者を選任すること」という条件があり、技術管理者になるためには以下のような条件が必須です。
●大学や専門学校などで知識を身につけた上で、2年以上の実務経験が必要
●2級以上の建築士の資格が必要
●学識がなく実務経験のみの場合は、最低でも7年以上の解体工事経験が必要
国家資格であり、資格取得には非常にレベルが高いため、業者を選ぶ際のポイントとして抑えておくことができるでしょう。
大臣許可の解体届を出している業者かどうか調べるためには、国土交通省のホームページから確認できます。
県知事届出
県知事への届出の場合は、各都道府県ごととされているため、ひとつの資格で他の都道府県の解体工事を施工することはできません。
また、500万円未満の解体作業のみとされています。
こちらも取得するには、施工技術管理者が必要です。
また届出をするときには建設リサイクル法に基づき、事前に届出が必要となる工事の場合、工事着手7日前までに各都道府県知事等に届出を提出しなければいけません。
事前に届出が必要となる工事は以下のとおりです。
「コンクリート」「コンクリートと鉄からなる建設資材」「木材」「アスファルトコンクリート」を使用した建物の解体工事を行う場合工事に係る床面積の合計が80㎡以上など解体工事の規模の基準を超える場合
届出をするときには、書類をそろえて工事箇所を管轄する県の建築安全センターまたは市長の担当課に提出しましょう。
失敗しない特殊清掃業者の選び方は?
選び方1・特殊清掃専門業者を選びましょう
実績が豊富な業者を選びましょう
孤独死の現場で1番問題になるのは「死臭」です。
部屋の見える汚れた部分だけを清掃しても臭いは消えず、完全に取り除くには専用の薬剤や機材に加えて、高い技術も必要です。
もし十分に消臭・脱臭が行えていなければ、さらに別の業者にお願いすることになり費用もかかってしまいます。
そうならないためにも、以下の点を参考にしながら、実績のある清掃業者にお願いしましょう。
●完全消臭をしている実績があるか
●見積もり時の費用・料金プランが明確で適切か
●資格を持っているか
●誠実に対応してくれるか
資格を持っているかなどは、会社のホームページなどで確認できるでしょう。
また、亡くなった人の状況によっても作業の仕方や進め方が変わってきます。
段取りよくスピーディーに、かつ丁寧にやってくれる経験豊富な業者を選ぶことをおすすめします。
解体届のある業者を選びましょう
現場において完全に消臭するため建物の一部を解体しなければいけないとき、解体届は必須資格です。
この資格がなければ解体作業を行えないからです。
解体届の資格を持っている清掃業者は、
国土交通省の許可を得ている
施工の技術や専門知識が十分にある
など、信頼性が高くなるでしょう。
中には無許可でやっている業者もありますが、解体せずに薬剤や機材を用いて消臭を行い、臭いの緩和はできるかもしれません。
しかし、日にちが経過すると再び臭いが発生する可能性があるでしょう。
その点、解体工事を行い臭いの元から取り除くなら再び臭いが発生することはありません。
そのことを考えると、解体届の資格を持ち、必要なら工事をやってくれる業者にお願いするほうが賢明でしょう。
選び方2・2~3か所の業者に見積もりを出して料金相場を比較しましょう
特殊清掃業者は現在5000社以上あるため、どこにお願いしたらいいか迷う人も多いでしょう。
業者によっても料金にかなりの差があるのも事実です。
また部屋の間取りや大きさ、行わなければいけない内容によっても値段が変わってきます。
内容を理解し、オプションなどもしっかり確認しなければ数万円単位で差が出てしまうことも。
中には料金が不明確だったり、作業の質が悪い業者もいます。
このような業者にお願いしないようにするためにも、複数の特殊清掃業者から見積もりを取って、自分の需要に合ったところにお願いしましょう。
少しでも安くやってほしいと思いますが、あまり安すぎる業者にも注意が必要です。
清掃後、臭いなどが完全に取り切れておらず、そうなるとまた別の業者にお願いすることになってしまい余分に費用がかかってしまう可能性があるからです。
見積もりと同時に、内容などをしっかり説明してもらい納得してから契約するようにしましょう。
選び方3・見積もりが細かく、説明が丁寧な業者を選びましょう(事前に追加料金の有無を確認しましょう)
特殊清掃を依頼するとき、最初は電話やメールで依頼することが多いでしょう。
このとき、費用はいくらぐらいか目安として聞く場合があるかもしれません。
しかし、それはあくまでも目安であって確実な金額ではありません。
メールや電話のみで決定金額を提示された場合は、その業者は避けたほうがよいでしょう。
安心できる業者であれば、細かい見積もりを出すため内容や状況などを聞きに訪問してくれるところもあります。
訪問してくれると直接話せるので、スタッフの対応なども見ることができます。
また、依頼するとき特殊清掃についてまったくわからないという人も多いのではないでしょうか。
どういう作業をするのか、時間はどれぐらいかかるのかなど教えてもらう必要があります。
さらに作業内容に対して、どれくらいの費用がかかるのか、追加料金などもあるのかなども知っておきたいと思うでしょう。
そのような質問をしたとき、わかりやすく丁寧に、また料金面でもしっかり説明してくれる業者であれば安心してお任せできます。
選び方4・遺品整理もできる業者を選びましょう
孤独死の現場では8割の遺品は処分される(臭いや汚れなどのため)
孤独死の場合、ほとんどの遺品が処分されることが多いです。
その理由として、亡くなってから発見されるまで時間が長くなればなるほど、腐敗臭がひどくなりその臭いや体液が遺品に付着してしまうからです。
また、人は亡くなってから数時間で腐敗が始まります。
腐敗すると細菌が繁殖してしまうため、その菌が目には見えませんが浮遊している状態になり、遺品にも菌がついてしまうため処分する必要があります。
また遺品整理しているときに捨ててはいけないもの、たとえば預金通帳や遺言書などが出てくる場合も。
清掃業者に遺品整理もお願いする場合、依頼主の希望通りに遺品整理を行ってもらうため、見つけてほしい物や捨ててほしくない物があるならば、前もって伝えておくことができるでしょう。
遺品整理士が在籍している業者を選びましょう
遺品整理士は亡くなった人とご遺族の方の想いを胸に業務を遂行し、遺品整理業務に携わることができる専門家です。
遺族から依頼された遺品整理を業務として行うため、関連する法令を学んで専門的な知識を得て正しい対応をとります。
しかし知識だけではありません。
遺品整理を行う際は、遺品を処分品として扱うようなことはせず、亡くなった人が大切にしていたものを大切に扱い、心を込めて遺族に寄り添いながら行う、それが遺品整理士です。
遺品整理は、亡くなった人にとっても遺族にとっても非常に大切な内容のため、依頼する業者に遺品整理士が在籍しているかどうか確認し、在籍している業者を選びましょう。
中には亡くなった方が大切にされていた物を、乱暴な仕方で処理し悲しい思いをさせてしまう悪徳業者もいるので注意が必要です。
特殊清掃に必要な資格/特殊清掃業者の選び方のまとめ
特殊清掃を行うにあたって必要な資格はありません。
しかし孤独死で亡くなった人の場合、腐敗臭などが強烈です。
その臭いを完全に消し再発生させないためには、高い技術や専門的な知識、ノウハウが必要となります。
また中には室内の完全消臭のために、解体するケースもあります。
その場合は資格が必要です。
しかし、この資格は非常に難しいため、持っている業者であれば知識や技術など安心して任せることができるでしょう。
特殊清掃業者を選ぶ際には、
●実績が豊富にあること
●解体届を持っていること
●見積もりが細かく丁寧であること
●誠実に対応してくれること
●遺品整理も行ってくれて遺品整理士が在籍していること
などをポイントとして参考にしながら、失敗しない業者選びをしてください。